ケアマネ用語「ケースワーク」を全部教えて！

馬淵:アヤさん、ケースワークは困っている人を助けるためにするお仕事のやり方だよ。やさしく言うと、迷子をお家に戻す手伝いに似ている。まずよく話を聞いて（迷子の特徴を知る）、何が必要か調べて（家の場所や連絡先を探す）、誰に頼むか決めて（交番や家族に連絡）、実際に手伝って、あとでまた様子を見る。これを順番に行う活動なんだ。

馬淵:そうだよ、アヤさん。本人や家族のほかに、お医者さん、看護師さん、ヘルパーさん、市役所の人などいろいろな人と話す。たとえるならケースワークはオーケストラの指揮者みたいなもの。みんながそれぞれの役割をうまくできるように調整して、一緒にうまくいくようにするんだよ。

馬淵:絵を描く力も場合によって役に立つけど、特に大事なのはよく聞く力、情報をまとめる力、人に説明する力だよ。料理でたとえると、材料（困っていること）を集めて、レシピ（支援の計画）を作り、誰にどの役割を頼むか決めて、作り方どおりに進めて、味見して直す感じ。書いたり話したりすることが多いから、少しずつ練習するといい。

馬淵:できるよ、アヤさん。小さいことで練習できる。お年寄りの話を静かに聞く、友だちが困っていたら先生や大人に伝える、家のお手伝いをして予定を守る。こういう経験がケースワークに必要な「見る力」「聞く力」「行動する力」になる。大人になってから必要な勉強や資格をとれば、もっと本格的にできるようになるよ。ほかに聞きたいことはあるかな？

馬淵:アヤさん、いい質問だね。私は「かいごの学校」の校長、馬淵だよ。簡単に言うと、ケースワークは「その人に直接手をさしのべる仕事」、ケースマネジメントは「いろいろな人やサービスをまとめて、その人を助ける計画を立てる仕事」なんだ。たとえば、転んでひざが痛い人がいたら、ケースワークはその場でばんそうこうを貼ってあげる人。ケースマネジメントは、誰が病院に連れて行くか、リハビリはどこで受けるか、家族とどう連絡を取るかを決めて調整する人、という感じだよ。

馬淵:ケアマネは毎日いろんなことをしているよ。会いに行って話を聞くこと（今どう困っているかを知る）、ケアプランというお世話の計画を作ること、ヘルパーさんや病院と連絡をとって時間や内容を決めること、様子を見て計画を直すこと、家族とも相談すること。たとえると、遠足の班長さんみたいに、みんなが困らないように準備して確認して動かす仕事なんだ。

馬淵:大事なのは「聞く力」「話す力」「整理する力」と「やさしさ」だよ。聞く力は、相手のお話をよく最後まで聞くこと。話す力は、分かりやすく伝えること。整理する力は、たくさんの情報を表やメモにまとめること。今からできることは、お年寄りや家族の話をよく聞いてあげること、本を読んで福祉のことを少しずつ知ること、ボランティアで施設を見学することなど。お手伝いをすることで「人を助けるときに何が困るか」が分かるよ。

馬淵:その通りだよ、アヤさん。ケースワークは目の前の手助け、ケースマネジメント（ケアマネ）はその先まで見て、誰が何をするかを決めて動かす役目。アヤさんみたいに気持ちがある子は、将来いいケアマネになれるよ。何か他にも聞きたいことはあるかな？

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ケースワークの主な目的は、困っている人がその人らしく、安全に、できるだけ自分の力で生活できるように手伝うことだよ。たとえると、迷子になった人を一緒に出口まで導いたり、バラバラのパズルを一緒に合わせて完成させるような仕事なんだ。人の話をよく聞いて、何が必要かを見つけて、適切な助けに結びつけるのが大事なんだよ。

馬淵:まずはよく話を聞くこと。毎日の暮らしで困っていること、できること、好きなこと、心配なこと、家族の様子などを丁寧に聞くよ。たとえば、おばあちゃんが階段で転びそうなら「どの段がこわい？夜はどうしてる？」と細かく聞いて、問題の場所をはっきりさせるんだ。それを地図に書くように整理して、何が優先かを決めるんだよ。

馬淵:次は計画を作ること。お弁当を作るときに材料と手順を決めるように、誰が何をするかを決めるんだ。手すりをつける、訪問看護を頼む、家族に手伝ってもらうなど、いくつかの方法を組み合わせるよ。それから、その計画を実行して、しばらく様子を見て、うまくいかないところは直していく。大事なのは本人の気持ちを尊重して、秘密にすること。本人が話したことを勝手にばらさないように守るんだよ。

馬淵:生活の中で困ることが減るか、本人が安心して暮らせるかを見ればわかるよ。たとえば、転ぶ回数が減ったり、一人で玄関まで行けるようになったり、笑顔が増えたりすることが成果だね。数字だけでなく、本人や家族の気持ちの変化も大切に見るんだ。必要ならまた計画を変えて、もっと合う方法を探していくよ。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。ケースワークというのは、困っている人が自分らしく暮らせるように手伝う仕事だよ。簡単に言うと「生活の探検隊」とか「みんなの相談窓口」のような役割があるんだ。いくつか具体的に説明するね。

馬淵: 1) アセスメント（必要を調べる）
探偵さんみたいに本人や家族と話して、どこで困っているか、何ができるかを見つけるよ。たとえば、家でご飯を作るのが大変なら、それを見つける感じ。

馬淵: 2) ケアプラン作り（どう助けるか計画する）
ケアプランは「その人だけのレシピ」みたいなもの。何を誰がいつするかを書いて、本人や家族と一緒に決めるよ。

馬淵: 3) 調整・連絡（サービスをつなぐ）
ケアマネはオーケストラの指揮者みたいに、訪問看護さんやヘルパーさん、病院、役所などいろんな人をつなげるよ。みんなが同じ方向を向くように間を取り持つんだ。

馬淵: 4) 見守り・モニタリング（様子をチェックする）
植物に水をあげて元気か見るように、定期的に様子を見て計画がうまくいっているか確認して、必要なら計画を直すよ。

馬淵: 5) 支援や代わりに伝えること（アドボカシー）
本人が言いにくいことを役所や病院に伝えたり、その人の気持ちを代わりに伝えることもあるよ。たとえば、発表で恥ずかしがる子の代わりに先生が説明して助ける感じ。

馬淵: 6) 記録・報告
その日のやり取りや決めたことはノートに書いて残すよ。後で振り返る地図や日記みたいなものだね。

馬淵: アヤさん、いろんな人に会うよ。サービスを受ける本人やそのご家族、訪問介護士、看護師、リハビリの人、病院の先生、役所の人、地域の支え手などだね。サッカーチームで例えると、監督（ケアマネ）が選手やコーチと相談して作戦を立てる感じだよ。

馬淵: ケアプランを作るときは順番があるよ。まず話を聞いて（アセスメント）、どんなゴールにしたいか決める。そのゴールに向けて使えるサービスを選んで、いつ誰が何をするかを書いて本人と家族で合意するんだ。たとえば遠足の準備みたいに、持ち物をリストにして誰が何を持っていくか決めると分かりやすいね。最初は慣れが必要だけど、モノ作りの手順だと考えると分かりやすいよ。

馬淵: 書類はあるけど、全部難しい言葉というわけじゃないよ。毎回の訪問で「今日はこうだった」とメモをとるノートみたいなものが基本。それをまとめて計画に反映するだけ。例えるなら、クラスの連絡帳に今日の出来事を書くような感じだね。

馬淵: 緊急のときはまず安全を確かめて、必要なら救急や医師、家族に連絡する。その後、何が原因だったかをみんなで話してケアプランをすぐに直すよ。道に迷ったらすぐ地図を広げて進む道を直すのと同じだね。

馬淵: 人の話をよく聞くこと、困っていることに気づく観察力、人と話す練習をすることは今からできる宝物だよ。本を読んだり、地域のボランティアを見学するのも役に立つ。学校の係活動でみんなをまとめる経験も、将来とても役に立つんだ。

馬淵: 他にも知りたいことがあったら何でも聞いてね、アヤさん。

馬淵: アヤさん、その気持ちいいね。ケースワークの流れは大まかに言うと、出会い→情報集め→計画→実行→評価→終わりの確認、という順番だよ。お弁当づくりにたとえるとわかりやすいかな。まず「誰と食べる？」って聞くのが出会い、その人の好き嫌いを調べるのが情報集め。次にメニューを決めるのが計画、実際に作って詰めるのが実行、食べてみて「もっと味が必要かな？」と見るのが評価。最後に次回のためにメモを残しておくのが終わりの確認だよ。

馬淵: 出会いではまずあいさつをして、安心して話せるようにするんだ。たとえば初めてお友達に話しかけるときみたいに、笑って自己紹介して、相手の話をよく聞く。信頼関係をつくるっていうのは、相手が「この人なら話してもいい」と感じるようになることだよ。

馬淵: 大丈夫。怖いことは急に聞かないよ。必要なことを少しずつ聞くんだ。健康のこと、普段の生活のこと、家族のこと、好きなことや困っていること。これは医者がカルテを作るみたいなもの。全部一度にじゃなくて、相手のペースで聞いていくんだよ。

馬淵: サービスプランは「どうしたらその人が困らなくなるか」のレシピみたいなもの。目標（例えば一人で買い物に行けるようにする）、使うサービス（訪問介護やデイサービスなど）、誰がいつ手伝うか、どれくらいの期間で試すかを書いていくよ。お弁当で言えば、料理の分量や作る順番を書いたメモだね。

馬淵: そのときはまた情報を見直して、計画を変えるんだ。料理で味が薄かったら塩を足すように、支援を増やしたり別のサービスを試したりする。大事なのは柔軟に直していくことと、本人や家族と相談しながら進めることだよ。

馬淵: 最後は「もう自分でできるようになった」「他の方法で大丈夫になった」など、目標がかなったときに終わりにするんだ。終わった後もまた困ったら戻ってこれるように記録を残すよ。お別れみたいだけど、また必要になったらいつでも相談できる窓口をつくっておく感じだね。

馬淵: とてもいい質問だよ、アヤさん。学校でも実習でも、本を読んだり現場の人に聞いたりして少しずつ経験を積むといい。疑問が出たらその都度聞いて、一つずつ確かめていこう。私もかいごの学校で力になるよ。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。アセスメントはね、相手のことをよく知るための「調べもの」だよ。探偵が手がかりを集めるみたいに、体の状態や気持ち、生活の様子、家の場所や家族のことなどを全部見て、どんなお手伝いが必要かを考えるんだ。たとえると、料理を作る前に材料を確かめて、どんなレシピが合うか決める作業みたいなものだよ。

馬淵: たとえば朝どうやって起きるか、食べられるか、着替えやお風呂は一人でできるか、転びやすいか、薬を飲んでいるか、どんなことが不安か、好きなことややりたいことは何か、家の段差や手すりの有無などを聞いたり見るよ。これは「地図を作る」みたいで、その人がどこで助けがいるかをわかりやすくするためなんだ。

馬淵: あるよ。本人だけでなく家族やお医者さん、ヘルパーさん、時には近所の人の話も聞くことがある。みんなで情報を合わせると、本当の様子がよく見えるからね。ただし、話すときは本人の許可を大事にして、秘密を守ることも忘れないよ。これはパズルのピースを集めるときに、みんなで分け合って並べるような感じだよ。

馬淵: 基本は面談と観察だよ。面談で話を聞いて、実際に家を見に行って、歩き方や動き方を観察する。必要ならADL（生活動作）のチェック表やアンケート、病院の診療記録も使う。道具はノートやチェックリスト、時には測る道具（血圧計や歩行器のサイズ）を使うこともある。まるで絵を描くときに色鉛筆をそろえるみたいに、状況に合わせて使うんだ。

馬淵: アセスメントは一度だけで終わるものじゃなくて、状況が変わったらまた見直すよ。たとえば体調が変わったり、住まいが変わったりしたら、地図を描き直す必要がある。もし最初の判断がちょっと違っても、すぐに気づいて修正するのが普通だから大丈夫。料理で味見をして塩を足すように、何度も調整してより良くしていくんだ。

馬淵: 少しずつ経験を積めばできるよ。大事なのは「相手の話をよく聞くこと」と「安全にすること」、そして「その人の気持ちを大切にすること」だ。これは特別な力じゃなくて、誰でも身につけられることだから、興味があるなら学んでいけばいいよ。学校で習うことや、人と話す練習が役に立つから、まずは周りの人に優しく寄り添ってみるといいね。

馬淵:アヤさん、いい目標だね。ケアプランは「その人が毎日をできるだけ安心して過ごせるようにする設計図」だよ。わかりやすく言うと、お料理のレシピみたいなもの。まず材料（その人の困りごとやできること）を集めて、どんな料理（生活の目標）を作るか決めて、誰が何をするかを書くんだ。最初は大きく分けて、聞き取り→目標づくり→手立て（サービス）決め→実行→見直し、の流れだよ。どこをもっと知りたい？

馬淵:良い質問だよ。聞き取りはおばあちゃんの「今困っていること」「好きなこと」「日課」「誰と住んでいるか」「持病や薬」などを優しく聞くこと。例えると宝の地図を作る作業で、地図に危ない場所（困りごと）と安全な場所（得意なこと）を点で書いていくんだよ。聞くときは、短い言葉で一つずつたずねると話しやすい。たとえば、「朝ごはんは一人で作れる？」とか「階段は登れる？」みたいにね。家族やお世話をする人にも同じように聞くと全体がよく見えるよ。

馬淵:聞き方はとても大事だよ。急かさないで、静かな場所で、笑顔で話すと安心する。たとえば「前はどうしてた？」と過去を聞くと話しやすいことが多いよ。恥ずかしがるときは、質問を簡単にして選びやすくするといい。選択肢をあげる（はい・いいえ・どちらでもない）とか、「できる」「ちょっとむずかしい」「できない」の三つから選んでもらう方法もある。あと、聞いたことはメモしておくと、後で忘れなくて助かるよ。

馬淵:ノートで大丈夫。学校の連絡帳みたいに日付を書いて整理すると見やすいよ。ケアプランの書き方は簡単にいうと、①本人の状態（どこが困っているか）、②目標（どんな生活にしたいか）、③手立て（誰が何をするか）、④いつチェックするか、をきちんと書くこと。例をあげるね。
– 本人の状態：台所で立っているとすぐ疲れる、片手で鍋を持つのがこわい
– 目標：週に2回、自分で簡単な料理が作れるようにする
– 手立て：家族が初めは一緒に立って手伝う、週1回ホームヘルパーが来て立ち方のコツを教える、台所に滑りにくいマットを敷く
– チェック：1か月後にできる回数を数える
こんな風に「誰が」「何を」「いつまでに」を書くと、みんながわかりやすくなるよ。

馬淵:ケアマネは一人で全部やるんじゃなくて、いろんな人をつなぐ役目だよ。学校で言えばクラスの係長みたいな感じ。チームには本人、家族、ヘルパーさん、看護師さん、お医者さん、福祉サービスの人、時には市役所の人も入ることがある。みんなで話して、誰がどの役目をするかを決めるんだ。たとえば料理の練習は家族、転倒しないようにする工夫は住宅改修の専門家が関わる、といった具合だよ。

馬淵:いいところに気づいたね。ケアプランはずっと同じじゃないよ。人の体や気持ちは変わるから、定期的に見直すことが大切。たとえば1か月、3か月、6か月ごとに「できるようになったか」「困っていることが変わったか」をチェックして、必要があれば手立てを変える。学校のテストみたいに結果を見て次の目標を決めるんだよ。

馬淵:アヤさん、ここまでで小さな練習をしてみる？短いおばあちゃんのケアプラン（3行くらい）を一つ作ってみてくれたら、私が一緒に直してあげるよ。どの人のプランを作ってみたい？

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ケースワークの実施というのは、困っている人を助けるために「調べて→計画して→つなげて→見守る」一連の仕事のことだよ。わかりやすく言うと、ケースワーカーはチームのキャプテンで、ゴールまでの地図を作ってみんなをまとめる役目なんだ。モニタリングはその地図どおりに進んでいるかを定期的にチェックすること。植物を育てるときに葉っぱの色や水やりの具合を見て調整するのと似ているよ。

馬淵:良いね。調べる（アセスメント）では、本人の体の具合、生活の様子、家族のこと、住んでいる家の危ないところや困りごとを聴いたり見たりするよ。たとえば、学校でのテストみたいに、どこができてどこが困っているかを紙にまとめるんだ。聞くときは本人や家族、ほかの専門職とも話して情報を集めるよ。

馬淵:頻度はその人の状態によるよ。元気だけど少し助けがいる人なら月に1回、体調が不安定なら週に数回というふうに変わる。植物の水やりが毎日必要なものもあれば、週に一度でいいものがあるでしょう？同じように、その人に合わせて回数や方法を決めるんだ。

馬淵:具体的には、体調（食事できているか、薬は飲めているか）、気持ち（寂しくないか、不安じゃないか）、家の安全、サービス（ヘルパーさんは来ているか）、目標（やりたいこと）が進んでいるか、を見たり聞いたりするよ。観察してメモして、必要なら関係する人と相談して計画を変えるんだ。たとえば、自転車のチェーンが外れたら直すように、計画も直す必要があるということだね。

馬淵:まず安全が危ないときはすぐ対応するよ（救急や医師の手配など）。すぐでなくても、新しい困りごとが出たら関係者と話して計画を修正する。新しいサービスを追加したり、訪問の回数を増やしたり、家族と話し合って役割を決めるんだ。料理のレシピで塩が足りなければ足すように、必要に応じて材料（サービス）を変えるイメージだよ。

馬淵:記録はとても大事で、何をしたか、何を話したか、いつ誰と連絡したかを残すんだ。ノートやパソコンに書くけど、個人の大事な情報は勝手に広めないよ。秘密は日記みたいに大切に守るけど、本人や必要な専門家と共有するときは本人の許可をもらったり、法律に従ったりするんだ。秘密を守るのは、人の信頼を守ることなんだよ。

馬淵:アヤさん、今から人の話をよく聞く練習をしたり、困っていることに気づく力をつけたりするといいよ。学校での係や友だちの相談にのることも小さな練習になる。興味を持って学んでいけば、いつか立派なケアマネになれるよ。気になることがあったらまた聞いてね。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。アウトカム評価は「やったことの効果を確かめること」なんだよ。たとえば植物を育てるときを想像してごらん。種を植える前に土の様子を見る（これが開始時の状態＝ベースライン）。毎日水をあげたり日光を当てたりする（これが支援やケア）。そして何日かごとに芽が出たか葉っぱの数を数える（これが評価）。この「芽が出たかどうか」を見るのがアウトカム評価なんだ。

馬淵:目標に関係するものを選ぶといいよ。数字で表せるものと、お話で伝えられるものの両方が役に立つよ。
– 数字の例：歩ける距離、トイレに一人で行けた回数、睡眠時間など。学校のテストの点みたいに比べられる。
– お話の例：本人や家族が「動きやすくなった」「気持ちが明るくなった」と感じること。これは日記や聞き取りで残すとよいよ。
数字だけじゃなくて、写真や簡単なメモも役に立つよ。

馬淵:はじめに「いつまでにどうなりたいか」を決めるんだ。短い期間の目標（1週間〜1ヶ月）と長い期間の目標（3か月〜半年）を作るといいよ。測るタイミングは、
– ベースライン（支援を始める前）
– 定期チェック（週に1回、月に1回、サービスによって違う）
– 目標の達成時や大きな出来事のあと
こうして変化を並べると成長がわかりやすくなる。チェックシートはレ点や棒グラフ、写真のファイルでもOK。

馬淵:よくならないときはレシピを変えるように工夫するんだ。たとえばクッキーがもっとサクサクになるように材料を変えるときと同じ。
– まず「本当にその方法が合っていたか」を見直す（目標が高すぎないか、方法が適切か）。
– 小さな目標に分けて、できたことを増やしていく。
– 家族や他の専門職とも相談してアイデアを出す。
重要なのは「結果を見て、次に何をするか決める」こと。うまくいったところは続けて、うまくいかなかったところは別のやり方を試すんだよ。

馬淵:できるよ、アヤさん。見守ること、変化を見つけてメモすること、本人や家族とお話して気持ちを聞くことは大切な仕事だよ。たとえば毎朝「今日はどうだった？」って一言聞いて、できたことをシール帳に貼るだけでも評価になる。大切なのは小さな変化に気づくことと、それをちゃんと記録することなんだ。

馬淵:もちろんだよ。何が気になるか教えてくれたら、また一緒に考えよう。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。記録は「誰かがあとで困らないように残す地図」みたいなものなんだよ。かんたんに押さえるポイントを、分かりやすい例で説明するね。
– いつ・だれ・どこで：日時、利用者の名前、場所は必ず書く。→ 日記で「いつ起きたか」を書くのと同じだよ。
– 何が起きたか（事実）：見たこと、聞いたことをそのまま書く。→ 写真を撮る感じで、「Aさんが椅子から立ち上がった」と書く。
– 利用者の言葉（本人の主観）：本人が言ったことは「本人は〜と言った」と明示する。→ 本人の声をそのままメモするみたい。
– 観察（客観的な情報）：体の様子、表情、測定値（体温、血圧など）を書く。→ 目で見たことを記録する。
– 判断・評価（自分の考え）：事実のあとに「私はこう考える」と区別して書く。→ 写真に付ける説明文みたいに、これは説明だと分かるようにする。
– 計画（次に何をするか）：いつ、誰が、何をするかを具体的に書く。→ レシピの「次の手順」を書く感じ。
– 目標は具体的に：できるようになる日や回数、時間を入れる。→ 「もっと元気になる」より「3か月で10分歩ける」を書く。
– 関わった人・連絡：家族や他の専門職の名前、連絡した日時を書く。→ チームで動くときの連絡帳みたいなもの。
– 書き方の注意：読みやすく、すぐ書く（その日のうちに）、訂正は線で消して日付と署名。消えてほしくない宝物を扱うみたいに丁寧に。
– 守秘と保管：記録は鍵のかかる場所に保管。必要な人だけ見る。→ 家の貴重品を鍵付きの箱にしまう感覚。

馬淵:いい疑問だよ、アヤさん。簡単に言うと「写真」と「吹き出し」で分けると分かりやすい。
– 写真（事実）：誰が何をしたか、何を言ったかをそのまま書く。例：「Aさんが午前9時にベッドからゆっくり立ち上がった」「Aさんは『痛い』と言った」
– 吹き出し（考え・評価）：自分の感じたことや次の判断は、必ず「私は〜と思う」「〜が疑われる」「〜のため、次は〜する」と書く。例：「歩行に不安があると判断したため、理学療法士に相談する」
こうすると後で他の人が読んだときに、何が事実で何が意見かがすぐ分かるよ。

馬淵:記録はできるだけ早く、その日のうちに書くのがいいよ。時間が経つと細かいことを忘れちゃうからね。秘密の守り方はこう考えてね。
– いつ書く：出来事があった直後、忙しい時はメモだけでも残してあとでまとめて書く。
– どう保管するか：鍵のあるファイルやパソコンの保護された場所に入れる。家の宝物を鍵付きの箱にしまう感じだよ。
– 誰に見せるか：本人や家族、チームの必要な人だけ。本人の同意が基本。急ぎで命に関わる時は関係機関と共有することもあるけど、その場合も理由を記録しておく。

馬淵:いいね、例で覚えるとわかりやすいよ。あいまいな目標と具体的な目標を比べてみよう。
– あいまい：歩けるようにする。
– 具体的：3か月後に、室内で杖なしで10メートル歩けるようにするため、週2回のリハビリを3か月間行い、毎回歩行時間を記録する。
ほかにも「週に3回、自宅で5分間の運動をする」「1か月で夜間のトイレ介助が必要な回数を半分にする」など、数字や期間、頻度を入れると良いよ。目標が具体的だと、できたかどうかがはっきりするからね。

馬淵:いい追加の質問だよ、アヤさん。家族に相談した方がいいのは、生活に大きな変化があるときや、安全に関わるとき、本人の希望や価値観を確認したいときだよ。相談したらその内容と家族の返事も記録しておくと安心だね。
他にも聞きたいことがあれば、いつでも聞いてね。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ケースワークの面接は、人と人のやりとりを大事にする仕事だよ。難しく聞こえるけど、簡単なことを積み重ねると上手になるよ。いくつか大事なコツをやさしい例で説明するね。
– 信頼をつくる：信頼は大きな橋を一気に作るんじゃなくて、小さな板を一枚ずつつなげるみたいなものだよ。約束を守る、時間を守る、相手の話を待つ、そういう小さな行いが橋になる。
– 聞く力（アクティブリスニング）：ただ黙っているんじゃなくて、相手の言葉を「そのまま返す」ことが大事。たとえば相手が「最近歩くのがつらい」と言ったら、「歩くのがつらいんですね」と短く返す。これはエコーのように相手の言葉を戻す行為で、安心感を生むよ。
– 質問の仕方：ドアを開けるようにして質問するといい。閉じたドア（答えが「はい・いいえ」だけになる質問）ばかりじゃなくて、「どんなときに困るの？」という開いたドアの質問を使うと、相手が詳しく話しやすくなる。
– 非言語（表情や座り方）：顔の表情やうなずき、体の向きは信号みたいなもの。優しい目やうなずきは「大丈夫だよ」という合図になるから、声のトーンと合わせて使おう。
– 要約と確認：話の最後に「こういうことで合っていますか？」とお弁当箱に詰め直すように整理して見せると、次のステップが決めやすくなる。
– 感情への対応：びっくりしたり悲しいときは、まず静かに受け止める。風が強い日には傘を差すように、まずその感情を抱きとめてから次を考えるといいよ。

馬淵:いいね、具体的に言うとこんな小さな板だよ。
– 約束を一つ守る：次に来る時間を守る。遅れるときは連絡する。
– 名前を覚える：呼び方を確認して、その呼び方で呼ぶ。
– 聞く姿勢を見せる：スマホを触らないで、相手の方を向く。
– 小さな気づき：前回の話題を少し覚えていて「この前の話、どうなった？」と聞く。
これらを繰り返すと橋が伸びていくよ。

馬淵:緊張している人には、まず「ここは安全だよ」と伝えることが大事だよ。やり方の例をいくつか。
– ゆっくり話す：速く話すと相手も焦るから、ゆっくり短い文で話そう。
– 決して急かさない：沈黙があっても焦らず待つ。沈黙は土に種を蒔く時間みたいなもの。
– 簡単な質問から：最初は「いつも朝は何をする？」みたいな簡単な話題で慣れてもらう。
– 体を落ち着かせる工夫：深呼吸を一緒に一回する、手元に小さな物（紙や布）を持ってもらうなど。
– 目的を説明する：「今日はこんなことを一緒に考えたいんだけど、やってみてもいい？」と許可を取ると安心するよ。

馬淵:大切なポイントだね。プライベートなことは相手の許可が必要だよ。
– 許可をとる言い方：「〇〇について聞いてもいいですか？」と一言添える。
– 理由を伝える：「これを聞くともっと助けやすくなるので、よければ教えてください」と目的を伝えると納得しやすい。
– 一度に一つだけ聞く：たくさん同時に聞くと圧倒されるから、一つずつ。
– 「なぜ？」より「どんな感じ？」：責めているように聞こえない質問の仕方にするのがコツ。

馬淵:メモはとても役に立つよ。使い方のコツはこうだよ。
– 先に許可を取る：「メモしてもいいですか？」と聞いてから書く。
– キーワードだけ書く：長文じゃなくて「今日の困りごと」「希望」など短いメモにする。
– 最後に復唱する：話の終わりに「今日はこういう話でしたね」と短くまとめて相手に確認してもらう。
– 書いたものは共有する：必要なら、後で相手に短い紙や口頭で要点を伝えると安心材料になる。

馬淵:もちろんだよ。人の話を聞く力は練習で高くなるから、気になることがあったら何度でも聞いてね。次はロールプレイの方法や、つらい感情が出たときの対応を具体的に教えるよ。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ケースワークで大事なのは「信頼」「聴くこと」「小さな約束」を守ることだよ。たとえると、お花のお世話みたいなもの。急にたくさん水をあげてもダメで、毎日様子を見て、必要なときにそっと水をあげる。それが関わり方のコツなんだ。

馬淵:すぐにとは限らないけど、少しずつ作れるよ。例えば、
– 約束は守る：一度「明日また来るね」と言ったら来る。お花に毎朝水をあげるみたいに、同じことを続けると安心する。
– よく聴く：相手の話を途中でさえぎらずに最後まで聞く。これは相手に「大切にされている」と伝える手段だよ。
– 分かりやすく伝える：難しい言葉は使わず、絵や例えで説明する。お薬や手続きは「お昼ごはんの後にこれをする」みたいに日常に結びつけるといいよ。

馬淵:みんなの目標を一つにするようにするんだ。橋をかけるイメージで、
– まずは共通のゴールを見つける（たとえば「安全に暮らす」「楽しく過ごす」など）。
– それぞれの不安や希望を聞いて、紙に書いて見えるようにする。
– 小さなステップに分けて、家族も本人もできることを決める。
ケアマネはどちらの味方でもなく、両方が前に進めるように橋を作る役割だよ。

馬淵:無理に話させないことが大切だよ。やり方としては、
– 好きなことや思い出の写真で話題を広げる。
– 一緒にお茶を飲むなど短い時間から始める。お花に触れるだけでも信頼は育つ。
– 時間をかける：怖がっている人には急に近づかないで、何回か顔を見せるだけでも安心することがある。
少しずつ心の扉が開くことを待つのがプロのやり方だよ。

馬淵:記録は宝物のようなもの。後で見返して、その人に合った対応を続けるために使うんだ。ポイントは、
– 簡単で続けやすい形にする（短いメモを毎日書くなど）。
– 家族と情報を共有する時は、本人の同意を大事にする。
– 変更があれば早めに伝える。遅れると誤解が生まれやすいからね。
これでみんなが同じ地図を見て歩けるようになるよ。

馬淵:最後に一つだけ伝えると、相手を「人として見る」ことだよ。病気や年をとった一面だけじゃなく、その人の好きなことや笑顔になることを知ると、関わり方がもっと優しくなる。アヤさんがその気持ちを大切にすれば、いいケアマネになれるよ。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。いろんな人と力を合わせるのは、オーケストラみたいなものなんだ。指揮者（ケアマネ）がみんなの音を合わせるけど、医者はメロディー、看護師はリズム、リハビリはソロみたいに、それぞれ得意な役割があるよ。大事なのは「何のために一緒に演奏するのか」をみんなで同じにすることなんだ。

馬淵: 具体的には次のことをやるよ。まず本人や家族の話をよく聞いて、何が大事かを決める。次に、どの人が何をするかをみんなで話し合う。会議を開いて、今日やることや長い目標を確認するんだ。あとは、様子を書いたり写真を使って伝えたりして、みんなで情報を共有するよ。計画はレシピみたいなもので、材料（身体のこと、生活のこと）と手順（毎日の支援）が書いてあると作りやすいんだ。

馬淵: そういうときはまず、真ん中にいるのは利用者さんの「したいこと」や「安全」にすることだよ。意見がぶつかったら、お互いに理由を聞いてみる。たとえば「なぜそう思うの？」と聞いて、データ（体調の記録や写真）を見ながら小さな試しをするんだ。試してみて結果をまたみんなで確認する。どうしても決められないときは、チームで調整する人や上の人に相談することもあるよ。喧嘩みたいにならないように、相手の意見を最後まで聞くことが大切だね。

馬淵: 優しくてシンプルな言葉がいいよ。「今日はこの人のこういう問題を話したいです」「こうしてみましょうか？」みたいに短く言うと伝わりやすい。相手の話を繰り返して「つまり〜ということですか？」と確認すると、誤解が減るよ。たとえば、遊ぶ約束を決めるときと同じで、みんなで「いつ」「何を」「どうやって」をはっきりさせると安心するんだ。

馬淵: 秘密は封筒に入れた手紙みたいなものだよ。本人が「話していいよ」と言ったことだけをチームで共有する。家族や関係者にも本人の同意をとるのが基本だよ。必要なことだけを、必要な人にだけ伝えるんだ。もし迷ったら「本人に確認する」「上の人に相談する」を忘れないでね。

馬淵: あるよ。まず人の話をよく聞く練習をしてみて。おじいちゃんおばあちゃんと話すときに、「今日どうだった？」と聞いて、要点をまとめてみるだけでもいいんだ。学校のグループ活動でみんなの意見をまとめる役をやってみるのも役に立つよ。チームでルールを作る練習や、相手の仕事を想像してみることも大事だね。

馬淵: いつでも聞いていいよ、アヤさん。実際に人と話したり、会議を見てみるともっと分かることが増えるから、少しずつ経験していこうね。

馬淵:アヤさん、それは良い質問だね。地域資源を探すのは、宝探しみたいなものなんだよ。まずは「誰がどんな助けを必要としているか」をはっきりさせることが大事だよ。これは、病気のときにお医者さんに症状を全部伝えるのと似ていて、詳しく聞くほどぴったりの助けを見つけやすくなるんだ。
見つけ方の基本のステップをわかりやすく言うね。
1. まず話を聞く（何が困っているか）→ お買い物を手伝ってほしいのか、家の掃除が必要なのか、医者に行く手伝いかを知る。
2. 地図を作る感覚で近くを見る→ 市役所の福祉課、地域包括支援センター、保健センター、民生委員、老人クラブ、ボランティア団体、訪問介護事業所などがあるよ。
3. 電話やホームページで情報を集める→ 難しい言葉は、パンフレットを見たり大人に一緒に聞いてもらおう。
4. 実際に行ってみる／担当者と話す→ 直接会って雰囲気を確かめると安心だよ。

馬淵:いい視点だね。安全で信頼できるかを確かめるのはとっても大事。お店を選ぶときにお客さんの評判を聞くのと同じだよ。具体的にはこんな方法があるよ。
– まずパンフレットやホームページでサービス内容と利用条件を見る。
– 担当の人に会って話を聞く。質問はメモにしておくといいよ（たとえば料金、対応できること、週に何回来てくれるかなど）。
– 実際に短い時間だけ試してもらうことができるか聞く（お試し利用）。
– 他のケアマネや地域の人の意見を聞く。口コミは大事な手がかり。
– ちゃんと届け出や許可が必要な場合は、それがあるか確認する。これはお店がちゃんと営業許可をもっているか見るのと同じだよ。

馬淵:あるよ。大人の助けを借りながらできることがたくさんあるよ。いくつか簡単にできることを教えるね。
– 「地域の資源ノート」を作る：見つけた場所の名前、電話番号、何をしてくれるかをノートに書く。これはレシピ帖みたいに役立つよ。
– 近所のサロンや活動に一緒に行ってみる：まずは大人と一緒に見学してみよう。雰囲気を感じるだけでも勉強になるよ。
– 学校で地域の人にインタビューする授業を作る：質問を考える練習になるし、地域の人と仲良くなれる。
– ボランティアやイベントに参加してみる：小さな手伝いでも、どんな活動があるかがわかるよ。
ただし、人の困りごとを扱うときは必ず保護者や先生、大人のケアマネと一緒に行動してね。個人情報は大切だから、勝手に話したり公開したりしてはいけないよ。

馬淵:ノートを「引き出し箱」にするイメージで整理するといいよ。項目ごとに分けると探しやすい。
– カテゴリー別にする（医療、生活支援、食事、送迎、相談窓口など）。
– すぐ使える連絡先は付箋で目立たせる。
– 更新日を必ず書く（情報は変わることがあるから）。
– チームで使うなら共有ファイルや一覧表にして、誰が最後に確認したかを書いておく。

馬淵:一番大事なのは「その人の気持ちを大事にすること」だよ。どんな便利な資源があっても、その人が安心して使えるかどうかが一番重要なんだ。これは好きな遊びを選ぶときに「自分が楽しめるか」を一番に考えるのと同じだよ。アヤさん、その気持ちを忘れずに、まずは身近なところから一歩ずつ始めていってね。必要ならまた一緒に探そう。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。ケースワークでよく出てくる倫理的な問題を、わかりやすく例で話すよ。
– 秘密（プライバシー）の守り方：友だちの秘密の手紙を預かったときみたいに、大事なことは他の人に勝手に言っちゃいけない。でも、友だちが大けがをしそうなら大人に知らせる必要がある。守ることと知らせることのバランスが問題になるんだ。
– 自分で決める力（自己決定）と安全の両立：子どもが自転車の補助輪を外したがる時、危ないなら見守りつつ手伝うよね。大人に代わって決めすぎると本人の意欲を奪うけど、放っておくと危険になる。どこまで見守って、どこから助けるかを考える場面が多いんだ。
– 利害の衝突（利害関係）：お小遣いを分けるとき片方の友だちを特に助けると公平じゃないよね。仕事でも、誰かを特別扱いすると公平さが壊れる。自分の得になることと利用者の利益がぶつかると困る。
– 境界（プロの関係と友だち関係の違い）：先生がクラスの子と友だちみたいに遊ぶと、ルールを守れなくなることがある。ケアでも、助ける人と友だちになると判断がぶれることがあるから線引きが大事。
– 資源の配分（公平さ）：お菓子が少ないとき、誰にどう分けるか迷うでしょ。サービスやお金が足りないとき、誰を優先するか考えなきゃいけない場面が出る。
– 真実を記録すること：絵日記にウソを書いたら困るよね。記録はあとで困らないように正しく書くことが大事。

馬淵: とても大事なところだよ、アヤさん。友だちの秘密の手紙を預かったときと同じで、ふつうはその人のことを外に言わないで守るよ。でも、その秘密が「自分や誰かがひどく傷つくかもしれない」とか「誰かに危害が及ぶ可能性がある」内容なら、大人や専門家に伝えて助けを求める必要がある。たとえば、おばあちゃんが自分でご飯を全然食べていないといった命に関わることなら、黙って見過ごすより誰かに知らせて助ける方が大事なんだ。

馬淵: それは本当に難しい場面だよ、アヤさん。たとえば、クラスでゲームの景品が一個しかないとき、ルールや優先順位をみんなで確認して公平に決めるでしょ。ケアの場面でも、まずは緊急度（今すぐ助けが必要かどうか）やその人の背景を見て優先順位をつける。そしてできるだけ理由を透明にして、利用者や家族に説明する。足りない分は他のサービスにつなげたり、関係機関に働きかけて増やす努力もするんだ。

馬淵: 具体的には、秘密を守る、個人的なプレゼントを控える、仕事の時間とプライベートの時間を分ける、といったことだよ。たとえば、先生が放課後に特定の子だけ家に招くと他の子が困るでしょ。それと同じで、特定の利用者だけ特別扱いしないようにルールを守ることが大事。困ったときは上司や同僚に相談して、ひとりで悩まないことも大切だよ。

馬淵: アヤさん、いい準備ができることがいくつかあるよ。
– 人の話をよく聞く練習をする（友だちの話を最後まで聞くなど）。
– 「どうしてそう思うの？」と優しく質問する習慣をつけること。
– 公平ってどういうことか、家族やクラスで話し合ってみること。
– 困ったときに大人に相談する勇気を持つこと。
また疑問が出たら何度でも聞いてね。いつでも一緒に考えるよ。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。ケースワークのトラブルを、学校のクラスで起きることにたとえて説明するよ。
– 家族と意見が合わない（例：お母さんは在宅介護がいいけど、お父さんは施設がいいと言う）
– たとえ：クラスで遠足の場所を決められないときみたいなもの。
– 対処法：みんなの「一番大事にしたいこと」を聞いて、その共通点から小さな約束を作る。話し合いの場（家族会議）を開いて、紙に書いて残しておくと後で使えるよ。
– 利用者さんがサービスを拒否する（本人が「いらない」と言う）
– たとえ：遊びに誘った友だちが「やだ」と言う場面。
– 対処法：無理に押し付けず、まずは不安や理由をよく聴く。小さな試し(短時間のサービス)から始めて、安心感をつくる。信頼関係が大事だよ。
– いくつもの事業所との連絡ミス（誰が何をするかがあいまい）
– たとえ：文化祭で役割分担が誰だか分からなくなること。
– 対処法：連絡表やスケジュール帳をつくって、担当をはっきりさせる。定期的に短いミーティングをして確認することがポイント。
– 緊急対応（転倒や急な病気）
– たとえ：運動会で誰かがけがをしたときの対応。
– 対処法：応急処置の手順と連絡先（家族、かかりつけ医、救急）が書かれたカードを作っておく。緊急時はまず安全確保、そのあと大人に連絡する。
– 個人情報やプライバシーの問題
– たとえ：友だちの秘密を預かるようなこと。
– 対処法：必要な人にだけ情報を伝える。ノートやファイルは鍵をかけるイメージで、許可をもらってから共有する。
– 書類や報告が遅れる（記録が溜まってしまう）
– たとえ：宿題をためてしまうこと。
– 対処法：毎日少しずつ、チェックリストを作ってルール化する。写真を撮るなど簡単な記録法を使うと楽になるよ。

馬淵: いいポイントだね。まずは安全を優先すること。たとえば話し合いのときはルールを決めるといいよ。
– ルールの例：一人ずつ話す、相手の話を最後まで聞く、感情的になったら一度休憩する。
– 技としては「相手の言ったことをそのまま繰り返す（かえし）」を使うと、相手は「聞いてもらえた」と感じて落ち着きやすい。例：「お父さんは外のサービスが心配なんですね」と言う感じ。
– それでも難しいときは、第三者（別の親戚や専門職）を入れて仲介してもらうのも方法だよ。

馬淵: すぐにやることを簡単にまとめるね。運動会のけがの対応と同じ順番だよ。
1. 周りの安全確認（危ないものをどける）
2. 利用者さんの様子を見る（意識があるか、呼吸）
3. 必要なら救急車を呼ぶ（119）か、かかりつけ医に連絡する
4. 家族と関係者に連絡する
5. できるだけ早く記録を残す（いつ、どこで、どんな状態だったか）
6. 原因を探して、次に同じことが起きないように対策を立てる（例：転びやすい家具を直す）

馬淵: そうだね、似ているけどもっと大事な宝物みたいなものだよ。人の健康や生活の情報はその人の大切な部分だから、勝手に話すと困ることがある。
– 守り方：書類は鍵をかける、話すときはその場にいる人だけにする、写真やメモも扱いに気をつける。
– でも、危険なとき（本人や他の人が危ない場合）は例外で、必要な人に伝えることがあるよ。そのときは理由を伝えて納得してもらうことが大切。

馬淵: もっと教えたいことがたくさんあるよ。いくつか短く。
– 小さな気づきを大切にする：普段と少し違うことを見つけたら記録する。
– チームプレーを意識する：ケアは一人で全部やるものじゃない。居宅介護、訪問看護、家族と一緒に協力するんだよ。
– 自分の体と心も大切にする：疲れたら休むことが、結果的にみんなのためになるよ。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ケースワークっていうのは、利用する人の困りごとを見つけて、一緒に解決するお仕事なんだよ。必要なスキルをお料理にたとえるとこんな感じだよ。
– 聞く力（ヒアリング）…まずは相手の話をよく聞くこと。これはレシピをよく読むみたいなもの。
– 観察力と判断力…体の様子や生活ぶりをよく見ること。具材の良し悪しを見分ける目みたいなものだね。
– 計画を立てる力（ケアプラン作成）…何をどうするか計画を作る。遠足の準備をする先生みたいな仕事だよ。
– 調整力（サービスをつなぐ）…いろんな人や機関をまとめる。オーケストラの指揮者みたいに声をかけるんだ。
– 書く力（記録）…大事なことを正しく書いて残す。日記を書くみたいに丁寧にね。
– 思いやりと倫理観…相手の気持ちを大切にする心。いつも優しい気持ちが基本だよ。
– 基礎的な医療や介護の知識…薬や病気、介護のやり方を知っておくと安心だよ。
そして研修・資格については、道のりにいくつかステップがあるよ。
– 介護支援専門員（ケアマネジャー）という資格を目指す研修や試験があること。
– 社会福祉士、介護福祉士、看護師、理学療法士・作業療法士などの資格を持っているとケースワークの経験や知識がつきやすいこと。
– 認知症サポーター養成講座や介護職向けの実務研修、ケースワークの研修など、学び続けるための講座があること。
少しずつ学んでいけば大丈夫だよ。

馬淵:もちろんあるよ、アヤさん。今すぐできることをお料理の準備にたとえると簡単な下ごしらえだね。
– 人の話をよく聞く練習をする（おじいちゃん・おばあちゃんの話をじっくり聞いてみる）。
– 家でお手伝いをして観察力を育てる（どんなことで困っているか気づく練習）。
– 日記をつけて、気づいたことを書いてみる（記録の練習になるよ）。
– 本を読んだり、介護や福祉の子ども向けの本やテレビ番組を見て知識を増やす。
– ボランティアに参加できる年齢になったら、地域の活動に参加すること（人と関わる経験になる）。
これらは全部、将来の土台になるよ。

馬淵:研修にはいろいろあるけれど、怖がることはないよ。学校の授業やテストにちょっと似ている部分があるんだ。
– 座学でルールや知識を学ぶ講座（教室で勉強する感じ）。
– 実際に現場で学ぶ実務研修（実習みたいなもの）。
– 最後に確認のテストや修了試験があることもあるけど、先生や仲間と一緒に学べるから安心して取り組めるよ。
少しずつ学んで経験を積むことが大事なんだ。

馬淵:一番大事なのは「その人を大事にする気持ち」と「話をよく聞くこと」だよ。例えると、橋をかける仕事みたいなもの。
– 相手の話を聞いて信頼の橋をかける。
– 家族や他の人たちと一緒に橋を渡れるように手伝う。
– そして、橋が壊れないように記録したり調整したりする。
思いやりと正しい情報、チームワークがあれば安心して暮らせる橋ができるんだ。

馬淵:近道というより、どんな経験を積むかが大事だよ。具体的にはこんな道があるよ。
– 介護の現場でたくさん働いて経験を積む（介護福祉士などの資格につながる）。
– 保健や医療に興味があるなら看護師やリハビリ系（理学療法士など）をめざすと医療の知識が身につく。
– 福祉や手続きに強くなりたいなら社会福祉士の道もある。
どの道でも、人に寄り添う気持ちと現場経験がとても役に立つよ。

馬淵:いつでも聞いてね、アヤさん。興味があることや気になる場面を教えてくれたら、具体的に何を学べばいいか一緒に考えるよ。どんなことから始めたい？

馬淵:アヤさん、いい質問だね。デジタルツールは、仕事の「お助け箱」みたいなものだよ。紙のノートを箱に入れて探しやすくするみたいに、電子カルテやクラウドに記録すると、必要な情報をすぐ見つけられる。ビデオ通話は遠くにいる家族と顔を見て話せる「窓」になるし、見守りセンサーは夜中の転倒を早く知らせてくれる「センサーの目」になるんだ。

馬淵:そういうときは無理に機械を使わせないで、道具を補助にするイメージが大事だよ。例えば、操作が難しいときは家族や訪問スタッフが代わりに操作する、画面を大きくしてボタンを押しやすくする、音声で知らせる仕組みにする。まるで自転車の補助輪みたいに、最初は手伝って少しずつ慣れてもらうといいよ。

馬淵:個人情報は「大切な日記」だと思ってね。鍵のかかる箱に入れて、限られた人しか見られないようにするのが基本だよ。パスワードは鍵、二段階認証は二つの鍵をかけること。データを共有するときは本人の了解をもらう、誰がいつ見たか履歴を残す、定期的にバックアップを取る、というルールを守ると被害を小さくできるんだ。

馬淵:うん。大事なポイントは三つ。1)機械が全部を決めるわけじゃないこと—人の気持ちや状況を見るのはケアマネの仕事。2)使う前に本人に説明して同意をもらうこと—納得してもらうのは信頼のもと。3)急に変えないこと—新しい道具は小さく試して、問題があれば元に戻す準備をすること。これを守れば安全に役立てられるよ。

馬淵:基本的なパソコンやタブレットの操作、メールやカレンダーの使い方は学校や地域の講座で学べるし、実習で実際の記録の書き方を見せてもらうといいよ。小学生の今は、まず「人の話をよく聞く力」と「人を助けたい気持ち」を育てるのが一番大事。おうちで家族の予定をカレンダーに書いたり、スマホで写真を撮って整理してみることも立派な練習になるよ。

馬淵:もちろんだよ。疑問が出たらいつでも聞いておいで。少しずつ具体的な道具や場面を一緒に見ていこうね。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。私はかいごの学校の校長の馬淵だよ。認知症のケースワークで大事なことは、ざっくり言うと「本人を中心にして、みんなで見守っていくこと」なんだ。わかりやすくたとえるとね、
– 本人を中心に考えることは、その子の好きな遊びや食べ物を覚えておくみたいなもの。好きなものがわかれば安心できるでしょ。
– 状況をよく見ることは、家の中の地図を作ること。段差や危ない場所を見つけて直すと安全になるよ。
– 家族やいろんな職種と話し合うのは、チームで運動会をするみたいに役割を決めること。みんなで協力すると上手くいくんだ。
– 計画を作って、様子を見ながら変えるのは、料理のレシピを少しずつ調整すること。おいしくなるように工夫する感じだよ。

馬淵:いいところをつかんだね、アヤさん。本人を知る方法は簡単なことの積み重ねだよ。
– 日々の様子を見ること：いつも何時に起きるか、好きな話題は何かをメモする。
– 聞くこと：本人の言葉だけじゃなく、表情やしぐさも大事。たとえば顔がにこにこする時間を覚えておくと喜ぶことがわかるよ。
– 家族に聞くこと：昔の仕事や好きだった歌など、思い出を聞くと心につながる。
これらを合わせて、その人だけの「地図」や「アルバム」を作る感じだよ。

馬淵:大丈夫、そういう心配はよくあるよ。家族と話すときのポイントは、
– 相手の気持ちをまず受け止めること。怒っていたり悲しそうなら「そうだったんだね」と受けとめるだけで安心することがある。
– 小さなことから話すこと。長く話すと疲れるから、短く要点を伝えるといいよ。
– みんなで目標を決めること。たとえば「転ばないようにする」「好きな時間に散歩する」など、みんなで同じページにすることが大事だよ。
イメージは、みんなで一緒に絵を描くときに、色を少しずつ決めていく感じかな。

馬淵:いい例えだよ、アヤさん。ケアマネは先生に似ているところがあるよ。
– 毎日の様子を見て記録すること（観察ノートみたいなもの）。
– 家族や看護師さん、ヘルパーさんと相談して計画を作ること（チームのまとめ役）。
– 計画がうまくいっているかをチェックして、必要なら変えること（レシピの調整）。
– 本人や家族の気持ちに寄り添うこと（話をよく聞くこと）。
全部ひっくるめると、安心して暮らせるように環境を整えるお世話役なんだよ。

馬淵:それは素敵だね、アヤさん。人のことを気にかける気持ちは一番大切だよ。少しずつ経験を積んでいけば、必ずできるようになる。何かまた聞きたいことがあれば、いつでも聞いておいで。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。ケースワークは一人ひとりの困りごとを見つけて、いろいろな人やサービスをつなげる仕事だよ。これからの大きな課題は高齢の人が増えること、病気や認知症が複雑になること、そして働く人が足りなくなることなんだ。たとえると、ケースワークは迷路の中で道を教えてあげる人で、迷路がどんどん広がると案内する人ももっと必要になるという感じかな。将来は、チームで助け合ったり、スマホやコンピュータを使って遠くから見守ったりするやり方が増えるよ。

馬淵: わかりやすく言うと、デジタル化は「紙の地図をスマホのナビにする」ようなことだよ。たとえば利用者さんの情報をコンピュータでまとめれば、必要なサービスを早く見つけられる。遠くにいる家族とビデオ通話で話したり、体の様子をセンサーで知らせてもらったりもできるんだ。ただし、個人の大事な情報は鍵のかかった箱の中にしまうように守らないといけないから、そのルールも大切だよ。

馬淵: 職員が少ない問題にはいくつか方法があるんだ。まず仕事をやりやすくする道具（デジタルツール）を使って時間を節約すること。次に近所の人たちやボランティアとも協力してチームを広げること。そして仕事のやり方や時間を柔らかくして、いろんな人が働けるようにすること。たとえば、宿題で忙しい学生でも週に少し手伝えるようにする、というイメージだよ。

馬淵: あるよ、アヤさん。今からできることをいくつか紹介するね。
– 人の話をよく聞く練習をすること。友だちが困っているときにどう話を聞くかはとても大事だよ。聞く練習は「相手の話を最後まで待つ」みたいな遊びでできるよ。
– お年寄りと話したりお手伝いしたりして経験を増やすこと。近所の人のお手伝いをするだけでも役に立つよ。
– 基本の健康や介護のことに興味を持つこと。図書館で本を借りたり、学校の保健の授業をしっかり聞いたりしてね。
– パソコンやスマホの使い方を覚えること。道具に慣れておくと将来すごく役立つよ。

馬淵: つらいときは一人で抱えないことが一番大事だよ。ケースワークの現場でも、チームで話し合ったり、上司に相談したり、休む仕組みがあるんだ。たとえると、電池が切れそうなロボットがいたら、一緒にバッテリーを交換したり休ませたりするようなもの。自分の気持ちを話す相手を見つけること、趣味や休む時間で心を休めることも必要だよ。

馬淵: いろいろな場所があるよ。市役所の相談窓口、在宅で暮らす人を支える施設、病院のチームの一員、地域の福祉センターなどだね。どこでも大切なのは「その人の生活をよくするためにどうつなぐか」を考える力だよ。今から色々な場所を見て、どんな環境が自分に合うか考えていくといいよ。

馬淵: もちろん大丈夫だよ、アヤさん。いつでも聞いてね。小さな疑問を大切にしていけば、将来すてきなケアマネになれるよ。どんなことが気になるか、また教えて。