ケアマネ用語「ソーシャルワーク」を全部教えて！

馬淵: アヤさん、いい質問だね。ソーシャルワークは、困っている人のそばにいて一緒に考えたり手助けをしたりする仕事だよ。たとえると、遊び場で転んだ友だちに「大丈夫？」って声をかけて絆創膏を持ってくる人や、仲直りの橋をかける人みたいなもの。大きくなると、病気やお金、住む場所の心配ごとを一緒に整理して、必要な人につなげたり話を聞いたりするんだ。私はかいごの学校の校長として、そういう助け方を教えているよ。

馬淵: うん、いろんな人を手伝うよ。お年寄りや体の不自由な人、子どもを育てる家族、学校で困っている子、仕事やお金で悩む人など、毎日の暮らしがしやすくなるように支えるんだ。近くにいる人から、地域全体の問題まで助けることがあるよ。

馬淵: わかりやすく言うと、ケアマネ（ケアマネジャー）は主に介護が必要なお年寄り向けに「どんなサービスを使うか」を計画する人で、旅行の行程を決める係みたいな役割。一方、ソーシャルワーカーは相談にのったり病院や役所に一緒に行ったりして、もっと広く困りごと全体を見て助けるガイドみたいな存在。違う仕事だけど、よく一緒に協力することが多いよ。

馬淵: 今からできることはたくさんあるよ。まずは人の話をよく聞く練習をしたり、困っている友だちに声をかけてみること。本を読んでいろんな立場の人の気持ちを学ぶのもいい。学校では国語で伝える力、社会で制度を知ること、算数で計画を立てる力が役に立つ。例えると、いろんな料理を作れるように材料を集めて少しずつ練習するようなものだよ。地域のボランティアや福祉のイベントに参加するのも役に立つ。

馬淵: ときどき悲しいことや解決が難しい問題に出会うことはあるけれど、一人で抱え込まないでチームで取り組むのが大事だよ。学校の先生や看護師、家族、ケアマネさんたちと一緒に考えるから、ひとりで全部背負う必要はない。心が重くなったら周りに相談する力を育てることも大切なんだ。

馬淵: 学校の福祉クラブや地域のボランティアに参加してみて。実際に人と関わると学べることが多いよ。かいごの学校でも見学や体験の機会を用意しているから、興味があれば教えるね。何でも聞いておいで。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。簡単にいうと、ケアマネジメントは「その人の生活をどう助けるかの計画を立てて調整する仕事」で、ソーシャルワークは「人や家庭が困っている理由を一緒に考えて支える仕事」だよ。わかりやすく例えると、ケアマネはオーケストラの指揮者みたいに、介護サービスやヘルパー、リハビリなどを上手につなげる役目。ソーシャルワーカーは学校の相談室の先生みたいに、心や生活の困りごとを聞いて解決の道を一緒に探したり、制度や権利を説明したりする役目なんだ。

馬淵:その通りに近いよ。ケアマネは主に高齢者や身体が不自由な人が安全に暮らせるように、どんなサービスを使うかを決めたり、サービス同士の連絡をしたりすることが多い。ソーシャルワーカーは子ども、若者、家庭、障がいのある人など、いろんな年代や状況の人たちを対象にして、相談にのったり、必要な制度につなげたり、時には学校や役所と調整したりするよ。

馬淵:うん。ケアマネになるには「介護支援専門員」という国家資格が必要になる場合が多いよ。ソーシャルワーカーになるには「社会福祉士」などの資格を取ることが多い。ただ、現場には資格だけでなく経験も大事だから、ボランティアや福祉の現場を見てみるといいよ。

馬淵:あるよ、アヤさん。例えば、おじいちゃんおばあちゃんのお手伝いをしてみることや、地域のボランティア活動に参加すること、困っている友だちの話をよく聞いてみること。それは「人の話を聞く力」や「困りごとに気づく力」を育てる練習になるんだ。学校の福祉の先生や地域の人に話を聞くのも良い経験になるよ。

馬淵:どちらも人を助ける大切な仕事で、向き不向きがあるよ。計画を立てたり調整するのが好きならケアマネ、人の気持ちに寄り添って相談にのるのが好きならソーシャルワークが向いているかもしれない。将来、両方の仕事に関わることもできるから、まずはいろいろな現場を見て、自分が楽しいと感じる方を見つけていくといいよ。必要ならまた一緒に質問してね。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ソーシャルワークの始まりを、分かりやすくお話しするね。昔は困っている人がいると、ご近所や家族が自然に助け合っていたんだ。たとえば、友だちが困っていたらお弁当を分けるように、助け合いが当たり前だったんだよ。これがソーシャルワークの一番古い「種」みたいなものなんだ。

馬淵:産業革命という、大きな街づくりや工場が増えた時代に、人が一気に都会に集まって、仕事や暮らしで困る人がたくさん出てきたんだ。そこでボランティアや教会の人たちが組織的に助け始めた。アメリカではジェーン・アダムズという人がコミュニティセンターのような場所（ハルハウス）を作って、住民の相談や教育を行ったんだ。さらにメアリー・リッチモンドという人は、一人ひとりの事情をよく聞いて計画を立てるやり方を作ったよ。これが「プロの助け方」の元になったんだ。例えると、困っている友だちにただお菓子をあげるだけじゃなく、何が必要かノートに書いて相談相手や学校に連絡するような感じかな。

馬淵:日本では、特に2000年に始まった介護保険制度が大きな転機になったよ。この制度では、介護が必要な人を支えるために「ケアマネジャー（ケアマネ）」という役目がはっきり決まったんだ。ケアマネは、どんなサービスが必要か計画を作って、いろんな専門家や施設をつなぐ「お世話のまとめ役」だよ。たとえると、運動会でチームのみんなに役割を分けて、誰が何をするか決めてお手伝いを調整するキャプテンみたいな役目だね。

馬淵:とてもいろんな場所で働いているよ。病院や学校、市役所、地域の福祉施設、災害のときの支援現場、精神の相談をするところなどだね。やっていることは、人の話をよく聞いて、必要なサービスにつなげたり、家族と一緒に問題を整理したり、長く暮らせるように計画を作ったりすること。たとえば、迷子になったときに地図と連絡先を渡して助けるように、道を示してあげる仕事なんだ。

馬淵:アヤさん、きみがそう思うのは素敵だよ。必要なのは人の話をよく聞く力と、困っている人を助けたい気持ち、それから勉強だよ。大人になってからは、福祉や社会学を学ぶ学校に行ったり、介護や医療の現場で経験を積んだりして資格を取る道がある。今は学校で友だちの悩みを聞いたり、地域のボランティアに参加したりすると、少しずつ力がつくよ。たとえると、小さな苗木に水をあげて少しずつ育てるようなものだね。

馬淵:もちろんだよ、アヤさん。いつでも聞いておいで。一緒に少しずつ学んでいこうね。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。ソーシャルワークの一番大きな目的は「人が安心して暮らせるように手伝うこと」だよ。たとえば、川があって向こう側に行きたい人がいるとするよね。社会の仕組みやサービスが橋の役目で、ソーシャルワーカーはその橋を見つけて渡れるように案内してくれる人なんだ。聞くこと（話をきちんと聞いて困りごとを見つける）、つなぐこと（必要な人やサービスにつなげる）、計画を立てること（どうしたら暮らしがよくなるか一緒に決める）、そして困っている人の権利を守ることが主な役割だよ。

馬淵: いい視点だね、アヤさん。ソーシャルワークは年齢に関係なく、子どもや家族、お年寄り、障がいのある人、仕事を失った人、住む場所に困っている人など、いろんな人を助けるよ。学校で困っている友だちがいたら相談室の先生が助けるのと同じように、社会の中で困っている人全体を支える仕事なんだ。

馬淵: うん、両方とも人を助ける仕事だけど、役割の範囲が少し違うよ。ケアマネジャー（ケアマネ）は主に介護が必要なお年寄りの暮らしを支える計画を作って、訪問介護やデイサービスなど必要なサービスを調整する「その人の世話チームのまとめ役」みたいな人だよ。一方でソーシャルワーカーはもっと幅広く、家庭や学校、地域の問題を見つけて支援したり、制度を改善する働きもする。たとえると、ソーシャルワーカーは町全体の地図を作る人、ケアマネはその地図の中で特定の家に行くための詳しいルートを作る人、という感じかな。

馬淵: もちろん、今からできることがあるよ、アヤさん。まずは人の話をよく聞く練習をしてみて。家族や友だちの話を最後まで聞いて、どう感じたかを想像してみるといい。学校では保健室の先生や学級委員の活動を見てみるのも勉強になるよ。それから本を読んだり、ボランティア活動に参加してみると社会の仕組みが分かってくる。将来は専門の学校や資格が必要になるけれど、小さな「人を助けたい」という気持ちを大切にして、いろいろな経験を重ねていこう。

馬淵: いいね、具体的にやってみよう。家で家族と話すとき、相手の目を見てうなずいたり、「それでどう思ったの？」と続きを聞く癖をつけるといいよ。相手の言葉を自分の言葉で繰り返す「オウム返し」も役に立つ。たとえば「今日学校で困ったことがあった」と言われたら「学校で困ったんだね、どんなことがあったの？」と返すと相手も話しやすくなる。こういう小さな練習を続けると、将来ケアマネやソーシャルワーカーになったときにとても強い力になるよ。

馬淵: とてもいい姿勢だね、アヤさん。気をつけることは相手を決めつけないこと、秘密を守る大切さ、そして疲れたときは自分のケアをすることも忘れないでね。人のことを助ける仕事は相手に寄り添う力が大切だけど、自分を大事にすることも同じくらい大事なんだ。少しずつ経験していけば、君はきっと立派なケアマネになれるよ。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。ソーシャルワークにはいろんな理論やモデルがあって、人を助けるときの「地図」や「道具箱」のようなものなんだ。いくつか代表的なものを、わかりやすい例えで説明するね。
– システム理論（システム論）
例え：学校のクラスみたいなもの。一人が元気ないとクラス全体の雰囲気が変わるよね。家族や地域、サービスもつながっていて、一つが変わると他にも影響が出ると考えるんだ。
– パーソン・イン・環境（Person-in-Environment）
例え：植木鉢の植物。植物（人）だけでなく、土や水や日当たり（環境）を一緒に見ると、何が必要かがよくわかるよ、という考え方だよ。
– 強み（ストレングス）アプローチ
例え：宝箱を探すように、その人がすでに持っている力や得意なことを見つけて活かす方法。壊れたところばかり見るより、あるものを使う方が早く動けることが多いんだ。
– エコロジカルモデル（環境モデル）
例え：重ね着の服みたいに、家族→学校→地域→社会といくつもの層で人を囲んでいると考えるんだ。どの層が助けになるかを考えるよ。
– 危機介入（クライシス・インターベンション）
例え：けがをしたらまず絆創膏をあてるように、急に困ったときに短期的に安全を作る方法だよ。
– タスク中心アプローチ（課題中心）とソリューション（解決）フォーカスト短期療法
例え：宿題を小さく分けて一つずつ片付けるやり方や、うまくいったことを伸ばして次につなげるやり方。短い期間で具体的な変化を作るのに向いているよ。
– 認知行動療法（CBT）やアタッチメント理論などの心理学的アプローチ
例え：自転車のハンドル（考え方）とペダル（行動）を整えると、うまく進めるようになるよ、という考え方や、小さいときの「安心できる人とのつながり」がその後の気持ちや行動に影響するという考え方だよ。

馬淵: いいね、実際の場面でのイメージを話すよ。たとえばおばあちゃんが転んで歩きにくくなったとするね。システム理論ではおばあちゃんだけでなく、家族の手伝い具合、近所の坂道、病院の予約の取りやすさ、介護サービスの有無まで全部つながっていると見るんだ。だから介護の計画を立てるときは、家族と話したり、家の段差を直したり、送迎サービスを頼んだり、いくつかの部分を同時に整えることが多いよ。全部がチームみたいに働くと、結果がよくなるんだ。

馬淵: 強みアプローチは問題を無視するわけじゃないよ。たとえば、おじいちゃんが歩くのが遅くなっているとき、「歩けない」とだけ見ると困るけど、「昔は料理が得意」「近所の人と話すのが好き」といった力を見つけると、それを活かして生活を助けられるんだ。具体例：料理が得意なら、買い物は配達サービスにして、台所でできることを増やすとか。宝物を使って困りごとを直すイメージだよ。

馬淵: 大切なのはその人に合わせることだよ。ポイントを簡単に言うね。
– まず話をよく聞いて（アセスメント）、何が一番困っているかを確かめる。
– 危険がすぐあるときは危機介入で安全を作る。
– 長く続く問題なら、システムや環境を整えたり、強みを活かす計画を立てる。
– 小さな具体的な目標（タスク）を決めて、一つずつ試す。
– 必要なら心理的な支え（認知行動療法など）や地域のサービスも組み合わせる。
地図（全体の見取り図）を作って、工具箱（いろんなモデル）から適した工具を取り出して使う感じだよ。ケアマネとして大事なのは、その人と一緒に「次に何をするか」を決めることなんだ。

馬淵: もちろんいいよ、アヤさん。事例を一つ用意するね。それを元に、どの理論をどう使うか一緒に考えよう。どんな状況の事例がいいかな？家族のこと？一人暮らしの高齢者？学校の子どものこと？

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ソーシャルワークで大事なスキルを、いくつかやさしい例えで話すね。
– 傾聴（きちんと聞く力）…相手の話をパズルのピースだと思って、全部集めるように聞く力。途中で自分の話をはさまず、最後まで聞くことが大切だよ。
– 共感（気持ちを想像する力）…相手の靴をはいてみるように、その人の気持ちを想像する力。すると何を助ければいいか見えてくるよ。
– アセスメント（状態を調べる力）…病院の先生が症状を調べるみたいに、生活の困りごとを丁寧にチェックして優先順位をつける力。
– 調整・連携（人やサービスをつなぐ力）…オーケストラの指揮者のように、いろんな人（家族、医者、ケア職）をまとめて動かす力。
– 記録と報告（メモを残す力）…大事なことをノートに書いて、次の人が同じように助けられるようにする力。お弁当のレシピを残すイメージだよ。
– 倫理と守秘（ルールを守る力）…友だちの秘密を守るように、相手のプライバシーを大切にすること。
– 問題解決と創意工夫…困ったときにいくつかの方法を考えて、一番合うものを選ぶ力。
– 自己管理（自分の元気を保つこと）…スマホを充電するみたいに、自分のエネルギーを回復する時間を作ることも仕事の一部だよ。

馬淵:いい質問だね、アヤさん。共感が大事なのは、人は「自分を分かってもらえた」と感じたときに安心して動けるからだよ。身につける方法を簡単に言うね。
– 相手の話を最後まで聞く：絵本を最後まで見てから感想を言うみたいに、途中で判断せずに聞くこと。
– 言い換えて返す：たとえば「今日は疲れた」と言われたら、「今日は疲れてるんだね」と自分の言葉で返すと、相手は「わかってもらえた」と思うよ。
– 気持ちを名前で呼ぶ：悲しい、うれしい、不安、と言葉で表してあげると安心する。
– 練習する場を作る：家族や友だちとの会話で「聞く練習」を少しずつするのがいいよ。演劇みたいに役をやってみるのもおすすめ。

馬淵:記録は難しく考えなくて大丈夫。お弁当の中身を書き出すように、要点をはっきり書くことがコツだよ。
– いつ（日時）、どこで、誰が、何をしたか、どんな様子だったかを書く。
– 事実（見たこと・聞いたこと）を中心に、評価や感想は別に書くと読みやすい。
– 短くても続けて書くことが大事。毎回長くなくていいんだよ。
– メモは次の人が同じ場面で困らないようにするレシピのようなものだと考えてみて。

馬淵:ケアマネになるには大人になってからの勉強や経験が必要だけど、今からできることはたくさんあるよ。
– 大人になってからは福祉や医療の勉強、現場での経験、ケアマネジャーの試験などが必要になることが多いよ。
– 小学生のうちにできること：人の話をよく聞く練習、家のお手伝いで責任を持つこと、困っている人に気づいて声をかける習慣をつけること、本を読んでいろんな立場を想像すること、ボランティアに興味を持つことなど。
– 周りの大人に「こういう仕事に興味がある」と伝えると、見学や体験のチャンスがもらえるかもしれないよ。

馬淵:うん、アヤさん。最後に気をつけることを一つだけ。人を助ける仕事は相手を大事にする気持ちと、自分の元気を守ることの両方が必要だよ。困ったときは周りの大人に相談すること、少しずつ経験を積むことを心がけてね。必要ならまた聞いておいで。

馬淵:アヤさん、その質問はとても大事だよ。ソーシャルワークの現場では、毎日いろんなことをするんだ。簡単に言うと、困っている人が笑顔で暮らせるように手伝う仕事で、仕事は大きく「話を聞く」「計画を立てる」「人とつなぐ」「様子を見る」「書きもの」の5つに分かれるよ。例えば、計画を立てるのは遠足の準備みたいなもので、誰が何を持ってくるか決めて、みんなが楽しく過ごせるようにするんだ。

馬淵:訪問はお家に行って、その人の暮らしを直接見ることだよ。お話をじっくり聞いたり、家の中が安全かどうか見るんだ。たとえば、机の上に散らかった教科書を見て、「この場所だと転びやすいな」と気づいて、安全な置き場所を一緒に考える感じ。歌を歌うわけじゃないけれど、相手の気持ちを聞く時間が一番大事なんだ。

馬淵:そう、紙やコンピューターに記録を残すことが必要だよ。でも難しい言葉ばかりじゃなくて、今日どんな話をしたか、どんな約束をしたかを日記に書く感じ。これをチームと共有して、次に誰が何をするか分かるようにするんだ。遠足の準備メモをみんなで見せ合うのと同じだね。

馬淵:まさに助け合うんだよ。チームにはお医者さん、看護師さん、ヘルパーさん、ケアプランを作る人、福祉の窓口の人などがいて、みんなで話し合って一番いい方法を決める。オーケストラで言えば、ケアマネは指揮者みたいに、誰がどの楽器を担当するかを調整して、曲がきれいに流れるようにする役割だよ。

馬淵:大変なことはあるよ。急に困ることが起きるとすぐに対応しないといけないことや、人の気持ちを受け止めるのがつらいときもある。でも、小学生のアヤさんにもできることはたくさんある。たとえば、お年寄りに手紙を書く、地域の行事でお手伝いする、人の話をよく聞く練習をすることはとても役に立つよ。小さな親切が大きな力になるんだ。

馬淵:今できることは、人の話をよく聞くこと、困っている人を見つけたら周りの大人に相談すること、本を読んでいろんな人の暮らしを想像することだよ。学校で友だちと役割分担をして遊ぶことも、チームで動く練習になる。少しずつ経験していけば、立派なケアマネになれるよ。何か他にも知りたいことはあるかい、アヤさん？

馬淵: アヤさん、いい質問だね。簡単に言うと、ソーシャルワークは「お年寄りや家族の困りごとを見つけて、必要なサービスにつなぐお手伝い」をする仕事だよ。介護保険制度はお年寄りが使えるサービスのチケットみたいなものだから、ソーシャルワークはそのチケットをどう使うかを一緒に考えるガイド役なんだ。

馬淵: うん。たとえばおばあちゃんが「買い物が大変」と言ったら、ソーシャルワーカーやケアマネはどう困っているか聞いて、介護保険で使える「買い物のサービス」や地域の見守りサービスを紹介するよ。これを見つけてつなげる作業がソーシャルワークの大事な部分なんだ。わかりやすく言うと、困っている場所に地図をかいて、必要な道具や人を連れて行くような感じだね。

馬淵: いい質問だ。ケアマネ（介護支援専門員）は、介護保険を使ってどんなサービスを受けるか計画を作る専門家だよ。社会福祉士はもっと広く、生活のいろんな困りごと（お金、家族のこと、住まいの問題など）を手伝う仕事。ケアマネは介護の「メニューを決める料理人」で、社会福祉士は「生活全体を見て助ける相談相手」というイメージかな。どちらもチームになって助けることが多いよ。

馬淵: まず市役所に申請して「どれくらい助けが必要か（要介護認定）」を調べてもらうんだ。その結果で使えるチケットの種類と量が決まる。それからケアマネがそのチケットに合わせて「どのサービスをどれくらい使うか」を一緒に決めて、ケアプランという紙にまとめるよ。ケアマネは、サービスの人たちと連絡を取り合って、うまくいっているか様子を見るのも仕事なんだ。たとえると、遊園地の「乗り物パスポート」をどう使って楽しく回るか計画する係だね。

馬淵: もちろん。ソーシャルワークやケアマネは家族の困りごとも聞くよ。例えば、家族が休める時間が必要なら「ショートステイ（代わりにお世話してもらう施設）」を使えるようにしたり、地域の一時預かりや相談窓口につないだりする。言ってみれば、家族の背中に座る重りを一緒に少しずつ下ろしていくお手伝いをするんだ。

馬淵: 今できることは、人の話をよく聞く練習や、困っている人を見つけたら「どうしたの？」と優しく声をかけることだよ。それから地域のイベントに参加して、いろんな人と関わるといいね。将来は勉強して資格を取るけれど、今のうちの優しい気持ちや観察する力がとても大事だよ。どうかな、他にも聞きたいことあるかな？

馬淵:校長の馬淵です。いい質問だね、アヤさん。アセスメントはね、困っている人を助けるための「まずはよく見る・聞く」作業なんだ。例えると、迷子の地図を作るようなものだよ。順番はだいたいこうなるよ。
1）話をよく聞く：本人の気持ちや困っていること、できることを聞く。探偵が手がかりを集めるみたいに、言葉や表情を大事にする。
2）観察する：家や周りの様子を見て、安全かどうかをチェックする。写真やメモで記録するよ。
3）情報を集める：家族やお医者さん、他の職種からの情報も集める。これで全体の地図がもっと正確になる。
4）まとめる：見つけたことを整理して、何が一番困っているかを決める。これが優先順位だよ。
5）計画を立てる：その人と一緒に、できることや必要な支援を書いた計画を作る。レシピを作るみたいに、順番や材料（サービス）を決めるんだ。

馬淵:いいね、その疑問。小学生でも分かる言い方で言うと、次のことを聞くよ。
– 毎日の生活：朝何時に起きるか、食事やお風呂は自分でできるか。
– 困っていること：どんなときに困るか、痛いところや不安なことはないか。
– 好きなことや得意なこと：元気になることや楽しみを知るといいよ。
– 家族や友だちのこと：誰と暮らしているか、手伝ってくれる人はいるか。
– お薬や病気のこと：お医者さんにかかっているか、薬は何を飲んでいるか。
これらを、相手が話しやすい言葉で、ゆっくり聞くのが大事だよ。

馬淵:観察は安全チェックだよ。たとえば、おうちを「探検」するみたいに見ると分かりやすい。
– 段差や階段：つまずきやすい段差はないか。
– お風呂とトイレ：滑りやすくないか、手すりがあるか。
– 部屋の明るさ：暗いと見えづらくて危ないよね。
– とびだしや床のもの：コードやじゅうたんでつまずかないか。
– 緊急連絡手段：電話が使えるか、助けを呼べる方法があるか。
見つけたら写真を撮ったり、チェックリストに印をつけたりして記録するんだ。直せるものは小さな工夫で安全になることも多いよ。

馬淵:書くときは地図やレシピのつもりでね。ポイントはシンプルにすること。
– 事実を書く：何ができるか、できないかをそのまま書く。
– 困りごとを一つずつ書く：優先順位をつけると分かりやすいよ。
– 目標を決める：「お風呂を一人で安全に入れるようにする」みたいな具体的な目標にする。
– どのサービスで助けるかを書く：誰が何をするか（家族、訪問看護、デイサービスなど）。
– 本人の意見を入れる：本人がどうしたいかを一番大事にすること。
読みやすく、短くまとめるとチームのみんなが使いやすくなるよ。

馬淵:一人で全部しようとしないで、チームでやるのが基本だよ。たとえばサッカーチームでパスするように、それぞれ得意な人に頼むんだ。
– お医者さんや看護師：病気やお薬のことを相談する。
– リハビリの人（理学療法士など）：体の動きを助ける方法を教えてくれる。
– 福祉のサービス事業所：食事や入浴のお手伝いをしてくれる場所をつなぐ。
– 家族や地域の人：日々の見守りや支えをお願いする。
ケアマネの役目は、その人にぴったり合うチームを作って、みんなが同じ地図を見るようにすることだよ。

馬淵:いい気持ちだね、アヤさん。興味があるなら、見学に来てもいいよ。実際の現場を見たり、簡単な練習をしてみると、もっと身につくからね。

馬淵:いい質問だね、アヤさん。ソーシャルワークのルールは、人を助けるときに大事にする約束ごとだよ。いくつか大事なものを、身近な例で説明するね。
– 信頼（秘密を守ること）
– 例えば、友達が「これは内緒ね」って言ってくれたら守るでしょ。利用者さんの話や個人情報も同じで、勝手に他の人に言わないんだよ。ただし、誰かが大けがをしそうなときや命に関わる危険があるときは、大人（専門家）に伝えて助ける必要がある。これは友達が危ないときに先生に言うのと同じだよ。
– 尊重（その人の気持ちを大切にすること）
– 好きな遊びや嫌いな食べ物があるように、年をとった人や困っている人にも好みや意見がある。無理に自分の考えを押しつけず、その人の気持ちを聞くことが大事なんだ。
– 自立支援（できることを一緒に増やすこと）
– 自転車の補助輪を外すのを手伝うみたいに、全部を代わりにやるんじゃなくて、その人が自分でできるように手助けするんだよ。
– 有害回避と利益（傷つけない、良いことをする）
– 例えば、友達を助けようとして逆に困らせたらダメだよね。どうしたらその人にとって一番いいかを考えて行動するんだ。
– 公平（差別しないこと）
– お菓子を平等に分けるときと同じで、年齢や性別、病気の有無で不公平に扱わないことが大切だよ。
– 専門性・責任（勉強し続けること）
– 先生が新しい教え方を勉強するように、ケアマネも常に学んで正しい支援ができるようにするんだ。

馬淵:いいね、その気持ち。秘密を守るには次のことをするよ。
– 情報は必要な人だけに伝える：クラスのノートをみんなに見せないで、担当の先生だけに見せる感じ。
– 名前や住所などは紙やパソコンにしっかり鍵をかける：ロッカーに鍵をかけるのと同じだよ。
– でも、もしその人やほかの人が危なくなりそうなら、すぐに大人や専門家に知らせる。友達がけがをしたら隠さないで先生を呼ぶのと同じなんだ。

馬淵:急いで決めないことが大事だよ。聞き方のコツはこうだよ。
– ゆっくり話を聞く：おもちゃを選ばせるときに「どれがいい？」って聞くのと同じ。
– ちゃんと選べるように情報をやさしく伝える：難しい言葉は簡単にして、「こうするとどうなるか」を伝えて、選ぶ手助けをするんだ。
– 最終的に本人が選べるようにする：代わりに決めるんじゃなくて、一緒に考えてサポートする感じだよ。

馬淵:差別しないためには、まず一人ひとりを同じ目で見ることだよ。具体的にはこうするんだ。
– 先入観を持たない：見た目や年だけで「こうだ」と決めつけない。
– 聞く時間を同じだけ作る：みんなの話を等しく聞くようにする。
– 必要な支援は人によって違うと理解する：同じものを与えるのではなく、必要なものを考えて分けるんだ。
そして、困ったときは必ず相談して。ケアマネや職場にはルールがあって、困った場面を一人で抱えないように助け合うんだよ。アヤさんが将来ケアマネになったら、相談する力もとても大切になるよ。

馬淵:もちろんだよ。どんな場面でどうするか、具体的な例で一緒に考えていこう。どんなことが知りたい？

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ソーシャルワークは家族を助けるためのいろんな仕事をするんだよ。たとえると、ソーシャルワーカーは「家族のまわりに橋をかける人」や「迷わないように道しるべを置く人」のような存在なんだ。困っている家族と助けてくれる人やサービスをつなげたり、問題を一緒に整理して次に何をするか計画を立てたりするんだよ。

馬淵:例えばおばあちゃんのお世話で家族が困っているとするね。ソーシャルワーカーはまず家に行って話を聞く。話を聞くことで何が困っているかを見つけるんだ。それから、デイサービスや訪問看護、福祉制度の申請など「助けになるところ」を紹介して、手続きが難しいときは一緒に書類をそろえたりもするよ。家族が一人で悩まないように、必要な支援をつなぎ合わせるのが役目なんだ。

馬淵:いいところに気づいたね。そういうときはソーシャルワーカーが「みんなの気持ちを伝えるお手伝い」をするよ。たとえば、家族の間にある誤解を聞き出して、だれがどんなことでつかれているかを整理する。まるでパズルのピースをはめるように、言葉にしてつなげていくんだ。そして、どうしたらみんなが楽になるか、一緒に作戦を考える。それでも難しいときは、専門の相談窓口につなげたり、家族が少し休める場所（レスパイト）を紹介したりするよ。

馬淵:重なるところもあるけれど少し違うよ。ケアマネ（介護支援専門員）は主に高齢者のケアプランを作って、介護サービスの調整をする人。ソーシャルワーカーは病気や生活の困りごと、家庭の問題全般にかかわることが多くて、福祉制度の案内や相談、家族の心のケアまで幅広く関わるんだ。たとえばケアマネは「この介護サービスを使おう」と計画を立てる人で、ソーシャルワーカーは「なぜそのサービスが必要か」「家族が安心できるようにどう支えるか」を考える人、と言えるよ。

馬淵:いいね、その気持ちを大事にしよう。今できることは、人の話をよく聞く練習をすることや、学校や地域のボランティアに参加していろんな人に会うこと。困っている人を見つけたら「大丈夫？」と優しく声をかけるだけでも助けになるよ。そして本を読んだり、福祉の勉強を続けて、将来資格をとって経験を積めば、家族を支える力がついてくるよ。

馬淵:遠慮なく聞いておいで。アヤさんが知りたいことに合わせて、またゆっくり説明するよ。必要なときは事例を使って、一緒に考えていこう。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。地域資源はパズルのピース、ソーシャルワークはピースを合わせる手だよ。まずはどんなピースがあるか集めて、誰がどこに置けば一番ぴったりか考えるんだ。例えば、食事の配達、通いの場、訪問看護、ボランティアの見守り――これらを一つの地図にまとめると分かりやすくなるよ。

馬淵: そう、宝探しみたいだね。市役所や地域包括支援センターに聞いたり、地域のチラシやホームページを見たり、町内会の人に話を聞くといいよ。実際に足を運んで「こんなサービスありますか？」と尋ねるのが一番早い。見つけたら一覧にして地図を作ると、どこが使えるかすぐ分かるよ。

馬淵: 最初はドキドキするよね。大切なのは「相手の話をよく聞く」こと。おじいちゃんやおばあちゃんが困っていることを紙に書いて、一番必要なことを見つける。その上で、ぴったりのサービスに電話したり、担当の人に会って事情を説明するんだ。つなぐときは「まず会って話しましょう」と仲介するイメージ。相手の気持ちを大事にすることで、こわさは少しずつ減るよ。

馬淵: いいところに気づいたね。秘密は日記をしまっておく箱みたいなもの。本人や家族の許可がないと、他の人に詳しいことは伝えないんだ。ただし、その人やほかの人に危ないことが起きそうなときは、大人と相談して必要な情報を伝えることもある。大事なのは「誰に何を伝えていいか」を本人と一緒に決めることだよ。

馬淵: 例えば、田中さん（仮）が買い物に行けなくて食事が心配だとするね。まずソーシャルワーカーが田中さんの話を聞いて困りごとを整理する。次に地域の食事配達サービスを紹介して、配達の時間や費用を調整する。さらに、近所のボランティアに見守りをお願いして、週に一度顔を見てもらうようにする。最後に「うまくいっているか」を定期的に確認して、必要なら別のサービスに切り替える。これがピースを合わせて、うまくつなげる流れだよ。

馬淵: 今日からできることは、周りの人の話をよく聞く練習と、地域でどんな助けがあるかちょっとずつ覚えること。町の掲示板を見たり、学校で地域の行事に参加して大人と話すと、ピースがたくさん見つかるよ。興味を持ち続けることがとても大切だ。いつでも質問してね、アヤさん。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。ケースプランニングはね、困っている人を助けるための「作戦ノート」みたいなものだよ。たとえば、おいしい料理を作るときのレシピや、宝さがしの地図を作る感じで考えるとわかりやすいよ。
まずは大事なステップがあるんだ。
– 情報を集める（材料を見る）: その人が何で困っているか、体のこと、家のこと、好きなことを聞くよ。
– 目標を決める（どんな料理にしたいか）: その人がどうなりたいかを一緒に決めるんだ。
– 具体的な方法を決める（レシピを書く）: 誰が何をするか、いつまでにするかを決めるよ。
– 実行する（作ってみる）: 決めたことを実際にやってもらう。
– 確認と見直し（味見して直す）: うまくいっているか確かめて、必要ならやり方を変える。

馬淵: いいね、その気持ち。最初は簡単なことからで大丈夫だよ。たとえばこんなことをやさしく聞いてみて。
– 「最近、困っていることはある？」（日常の困りごとを見る）
– 「好きなことや、やりたいことは何？」（目標を見つける）
– 「家ではどんなふうに過ごしている？」（生活の様子）
– 「病院のことや薬のこと、教えてくれる？」（健康の情報）
話すときは、相手の目を見て、短い言葉で、焦らず待つことが大切だよ。聞くときは探偵みたいに「手がかり」を集める気持ちでね。本人の気持ちを一番大事にすることを忘れないで。

馬淵: うまくいかないことはよくあるんだよ。それは失敗じゃなくて「学び」なんだ。レシピで言えば、味が薄ければ塩を少し足すみたいなもの。
– どうしてうまくいかなかったかを一緒に考える。
– 目標をもっと小さくする（いきなり大きな目標にしない）。
– 別の方法を試す。
チームの人（家族や他の専門家）と相談して、役割を変えたり支え方を調整するよ。大事なのはあきらめないで、少しずつ直していくこと。

馬淵: 書き方はシンプルでいいよ。紙やノートに次のことを書くとわかりやすい。
– 日付と誰のことか
– 今日話したことの大事なポイント（短い文や箇条書き）
– 次にやること（誰が、いつまでに、何をするか）
– 次に会う日や確認する日

馬淵: いい質問だね。まずは人の話をよく聞く練習をしてね。家族や近所の人と話すといいよ。それから、お年寄りの生活や病気のことを少しずつ学ぶと役に立つ。学校の国語で相手に伝える力をつけること、算数で時間や薬の数を管理する練習も大事だよ。かいごの学校では、実際の場面を想像して練習する授業もあるから、興味があったら一緒にやってみようね、アヤさん。

馬淵: アヤさん、いい目標だね。ソーシャルワークの評価は、植木が育つかを見るのと似ているよ。植木に「どれくらい大きくしたいか」を決めて、水や日光の量を記録するでしょ？同じように、まず「どんな変化が欲しいか（目標）」をみんなで決めて、それがどれだけ近づいたかを見るんだ。具体的には、できることのチェックリストや、毎日の様子をメモする「育て日記」のような記録を使うよ。

馬淵: いい質問だね。気持ちは温度みたいに目には見えないけど、体の反応や言葉でわかることが多いんだ。例えば「今日のお気持ちを1から10で教えてね」と聞くのは、体温を測る体温計みたいなもの。あとは、笑う回数が増えたか、家から出る回数が増えたか、友だちと話す時間が増えたか、そういう行動の変化で判断することもあるよ。数字と一緒に、その人の話（その日の出来事のメモ）を残すと、よりはっきりわかるんだ。

馬淵: 記録は植木の日記を見せる人を選ぶのと同じで、必要な人だけが見るんだ。本人や家族、手伝うスタッフだけに見せるようにして、勝手に見ないルールを作るよ。本人の許可を大事にして、いやだと言ったことは見ないようにする。それに、評価は誰かを責めるためじゃなくて、もっと良く育てるための材料なんだよ。

馬淵: 小さくてもできることはたくさんあるよ。近所のお年寄りと話をしてみる、話をよく聞く練習をする、困っている人を見つけたら大人に伝える、これらはみんなソーシャルワークの大事な力になる。あとは観察する力や、記録するクセをつけるといい。算数や国語で数字や言葉を学ぶのも将来役に立つよ。植木の世話みたいに、少しずつ経験を積んでいけばいいんだ。

馬淵: 植木があまり伸びなかったら、水や土を変えるでしょ。同じで、うまくいかなかったら目標や方法を見直すよ。本人の話をもう一度聞いて、別の手伝い方を試す。小さな変化を見つけて、また記録して確かめる。その繰り返しで、少しずつよくなっていくんだよ。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。僕は「かいごの学校」の校長、馬淵です。多職種連携というのは、違う仕事をしている人たちがチームになって一人の人を助けることだよ。ポイントをいくつか、わかりやすく例で説明するね。

馬淵:
– 役割をはっきりさせること：リレーみたいに、誰がバトンを持つか決めるとスムーズになるよ。医師は病気のこと、看護師は体の世話、ケアマネは全体の調整、といった感じ。
– 情報をちゃんと共有すること：クラスの連絡帳みたいに、必要な情報をみんなで見られるようにする。ただし手紙に名前が書いてあるように、個人情報は大切に扱うこと。
– みんなで同じ目標を持つこと：運動会で「優勝する！」って同じ目標にするのと同じで、利用者さんがどうしたいかをチームで共通にすることが大事だよ。
– お互いを信頼して尊重すること：みんなの得意なことを使うパズルみたいに、違うピースが合わさって一つの絵になるんだ。
– 定期的に話し合うこと：問題が起きたら、その都度小さな会議を開いて調整する。クラス会議みたいに意見を出し合う場が必要だよ。

馬淵:いいね。たとえば
– お医者さんとは病気の説明や薬のこと、
– 看護師さんとは体調のチェックの様子、
– リハビリの先生とは歩き方や練習の内容、
– ヘルパーさんとは家での生活の困りごと、
– 家族とも本人の希望や普段の様子を話すよ。
情報は「記録ノート」や電子の共有ファイル、定期ミーティングで口頭確認したりする。利用者さんの同意を取ってから共有するのは、手紙を封筒に入れて渡すように大切なルールだよ。

馬淵:ぶつかったときはまず相手の話をよく聞くこと。おやつをどう分けるかでけんかしたときみたいに、「どうしてそう思うの？」と理由を聞くと解決の手がかりになるよ。それでもまとまらないときは、共通の目標に立ち返ったり、小さな方法を試してみて結果を比べたりする。最終的には利用者さん本人の希望を大切にすることが基本だよ。

馬淵:なれるよ。たくさん学んで、いろんな人と話す練習をして、実際の現場で経験を積めば大丈夫。少しずつ知識と経験を増やしていこうね。必要ならまた何でも聞いておいで。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。ソーシャルワークで気をつける法律や制度はいくつかあるよ。わかりやすく、身近なものに例えて説明するね。
– 介護保険法：これは「サービスを使うためのチケット」のルールみたいなもの。年をとったり、助けが必要な人がサービスを受けられるための決まりと申請の仕方が書いてあるよ。ケアマネはチケットを使って誰にどんなサービスが合うか考える役目。
– 個人情報保護法：これは「日記に鍵をかける」ルール。人の名前や病気のことは大事な秘密だから、むやみに教えないで最小限だけ共有することが決められているよ。
– 高齢者虐待の防止等に関する法律と児童福祉法（子どもの場合）：これは「誰かが危ないときに助けを呼ぶルール」。虐待を見つけたら、専門の窓口に報告することが決まっているよ。
– 生活保護法：困っている人に国や市町村が「雨よけの傘」を渡して助ける仕組み。収入が足りない人のための支えだね。
– 障害者総合支援法：障害のある人が生活しやすくなるためのサービスや手続きのルール。いろんな支援につながるための案内板みたいなもの。
– 成年後見制度：判断が難しい大人のために「代わりに手続きを手伝う人」を法律で決める仕組み。大事な契約を守るための補助者だよ。
– 地域包括支援センターや市区町村の相談窓口：困ったときに行く「総合案内所」。どの制度を使えばよいか一緒に探してくれる場所だよ。

馬淵:全部大事だけど、特に気をつけたいのは個人情報と虐待の対応、そして本人の同意（本人が納得しているか）だよ。簡単に言うとこういう順番で大切なんだ。
1) 個人情報は秘密にすること（鍵のかかった日記）
2) 危ないことを見つけたらすぐ報告すること（火事を見つけたら知らせる）
3) 本人の気持ちを尊重して、やることは本人に説明して同意をもらうこと（遊びに誘うときに「いい？」と聞くみたいに）

馬淵:いい問いだね。大人の世界でも基本は同じで、少しだけ手順が増えるよ。例えで説明するね。
– 物理的に守る：紙の書類は鍵のついた棚に入れる、パソコンはパスワードで鍵をかける。これは「宝物を箱にしまう」みたいなもの。
– 必要な分だけ伝える：誰かに相談するときは、全部は話さずに問題を解くために必要な部分だけ伝える。余計なことは隠しておく感じ。
– 同意をとる：情報を誰かに教えていいか本人に「いい？」と聞く。小さな約束事をするときに親に聞くのと同じ。
– 記録を残す：誰に何を伝えたかメモしておく。あとから「聞いてない」とならないようにするためだよ。

馬淵:すぐ安全を確かめることが第一歩だよ。火事のときに人を安全な場所に連れて行くのと同じだね。そのあとにすることはこうだよ。
1) 危ない状態なら救急や警察につなぐ（命に関わるときはすぐ連絡）。
2) 施設や職場の責任者や地域の相談窓口に連絡して相談する。
3) 法律に基づいて報告する（高齢者や子どもの虐待は報告の義務がある場面がある）。
4) いつ何を見たかを記録しておく。
自分だけで抱え込まず、必ず大人や専門の窓口と一緒に対応することが大切だよ。

馬淵:あるよ、アヤさんにできることをいくつか挙げるね。
– 人の話をよく聞く練習をする：相手の話を最後まで聞いてから返事する習慣をつけるといいよ。
– 身近なボランティアや地域の行事に参加する：お年寄りや地域の人と話す経験はとても役に立つ。
– 読み物で基礎を学ぶ：子ども向けに書かれた福祉や仕事の本を読むとイメージがつかめるよ。
– ルールを守る練習：秘密を守る、約束を守るなど、小さな約束をきちんとすること。
将来、本格的に学ぶときに法律や制度を深く学べば大丈夫。今は「人にやさしく接すること」を大事にしてね。

馬淵:もちろんだよ。次は介護保険の申請の流れやケアプランの作り方を、簡単な例えを使って説明するね。何を一番知りたいか教えてくれる？

馬淵:いい質問だね、アヤさん。ソーシャルワークは、高齢の人が安心して暮らせるように周りをつなぐ仕事だよ。たとえると、ソーシャルワーカーは「困っている人のまわりに橋をかける人」。橋があれば病院や家族、デイサービスと行き来できるでしょ。それで生活が楽になるんだ。

馬淵:まず「よく話を聞く」ことをするよ。今どうして困っているか、どんなことが好きか、毎日の生活で何が難しいかを聞くんだ。これはパズルの欠けたピースを集める作業みたいなもの。それから、そのピースを組み合わせて、どんな支えが必要かの計画を作るんだよ。

馬淵:するよ。家族のみんなや看護師、介護職、時にはお医者さんとも話して、同じ方向を向けるようにするんだ。チームで動くときの「まとめ役」みたいなもの。みんなが同じ地図を見ると道に迷わないでしょ。

馬淵:ソーシャルワーカーは、申請の仕方を教えたり、必要な窓口を一緒に探したりするよ。難しい書類を読んで、分かりやすく説明する「通訳さん」みたいな役目もするんだ。必要なら、法的な相談ができるところにつなげることもあるよ。

馬淵:とても大事だよ。外出や人とのふれあいは、気持ちが元気になるし、脳を動かすきっかけになるんだ。ソーシャルワーカーは、散歩に行けるグループや、歌や体操をする場所を見つけて、その人に合った居場所をつくる手助けをするよ。植物に水をあげるみたいに、ちょっとしたお世話で元気になることが多いんだ。

馬淵:ケアマネは、利用者さんの生活全体を見て計画を立てる人だから、ソーシャルワーカーと力を合わせる場面がたくさんあるよ。二人で話し合って、暮らしやすいプランを作ったり、困ったことを早く見つけて橋をかけたりするんだ。アヤさんの思いや好きを聞く力は、とても役に立つよ。

馬淵:もちろんだよ、アヤさん。かいごの学校の校長として、いつでも質問を待っているよ。具体的な場面ややってみたいことがあれば、それに合わせてもっと詳しく話すね。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。私はかいごの学校の校長、馬淵だよ。ソーシャルワークの現場でよくある困りごとを、わかりやすい例で話すね。
– 資源が足りないこと（お菓子が少なくてみんなで分けるときみたい）
→ お金や人手、施設が足りないときがあるんだ。だから「誰にどのくらい助けを回すか」を考える必要があるよ。
– 利用者さんや家族との信頼づくり（友だちと仲良くなるのと似てる）
→ 一度に仲よくなれないこともある。ゆっくり話を聞いて、約束を守ることが大事なんだ。
– 専門職どうしの連携（オーケストラでみんなが同じ曲を合わせるみたい）
→ 医者や看護師、行政の人たちと情報を合わせないとうまくいかない。指揮者（調整する人）が必要なんだよ。
– プライバシーや倫理の問題（秘密の日記を扱うようなもの）
→ 他人の大事なことは勝手に話せないから、守るルールを守りながら助ける工夫がいるよ。
– バーンアウト（スマホの電池が減るように気力が減ること）
→ 頼る人がいないと疲れてしまう。自分も休む方法を持つことが必要だよ。

馬淵:いいところに気がついたね、アヤさん。拒否されることはよくあるよ。例えると、遊びたくない友だちに無理に遊びに誘えないでしょ。大事なのは次のこと。
– 聞く姿勢を続けること（急に変えようとせず、少しずつ近づく）
– どうして拒否するか理由を探す（恥ずかしいのか、怒っているのか、知らないから怖いのか）
– 信頼できる人を通じて話す（家族や地域の人を仲立ちにする）
– 安全が心配なら、ルールやチームと相談して対応する（ひとりで抱え込まない）
怖いと感じるのは自然だよ。でも急に全部解決する必要はなくて、小さな一歩を積み重ねることが助けになるんだ。

馬淵:あるよ、アヤさん。今からできることをいくつか紹介するね。
– 人の話をよく聞く練習（お友だちの話を最後まで聞くこと）
– 思いやりを示す小さな行動（手伝う、声をかける）
– 困ったときに大人に相談する習慣をつける（誰かと共有することを覚える）
– 高齢者施設やボランティアを見学する（保護者と一緒に参加すると安全）
– 本や絵本で高齢者や障がいのことを学ぶ（知らないことを減らすのは大事）
– 自分の気持ちを表す練習（日記を書くと自分の電池がどうなってるか分かる）
どれも遊びみたいに少しずつできるよ。興味が出たら、学校の先生や家の人にも相談してみてね。私もアヤさんが学ぶのを見守るよ。

馬淵:アヤさん、いい質問だね。記録と報告は、利用者さんの安全やチームの情報共有の土台になるんだよ。わかりやすく言うと、記録は「日記」や「写真アルバム」、報告はその日記を先生や仲間に渡す「手紙」のようなものなんだ。大事なポイントはこんなことだよ。
– 正確さ：起きたことを間違えずに書く。例えると、料理のレシピみたいに正しい分量が必要なんだ。
– 具体性と事実中心：感じたことや見たことを、主観と分けて書く。たとえば「涙を流していた（事実）」と「悲しかった（解釈）」を区別する。
– 時間性：できるだけ早く書く。出来事は保存されない鮮度があるから、魚の鮮度みたいに早めが良い。
– 守秘義務：書いたものは鍵のかかる箱に入れるように扱う。勝手に見せない。
– 読む人を意識する：誰が読むかを想像して、見やすくまとめる。
– 必要な場合は報告：危険や虐待の疑いがあるときは、決められた人や機関に速やかに伝える義務があるよ。

馬淵:いいね、もっと知りたいんだね。正確に書く理由を簡単に例えると、地図と道案内の関係だよ。道案内が間違っていると、相手は目的地にたどり着けないよね。ケアの場面でも、記録が不正確だと他のスタッフが同じケアを続けられなかったり、危ないミスが起きたりする。たとえば「薬を渡した」とだけ書いてあったら、誰がいつ渡したかわからない。そうすると重複で飲ませてしまったり、飲ませ忘れが起きる可能性がある。だから
– 日付・時間・場所・誰が関わったかを書く、
– 利用者さんの言葉は「」で示す（本人の言葉だとわかる）、
– 自分の感想は最後の方に分けて書く、
という習慣をつけると良いよ。

馬淵:大事な点だね。秘密の扱いは、鍵つきの引き出しにしまうようなイメージなんだ。家族やケアチームの中で共有すべき情報は、必要な人にだけ伝える。勝手に話すと利用者さんの信頼を失ってしまうよ。ただし、もし命に関わる危険や虐待の疑いがあるときは、守秘を優先せずに決められた機関に報告する必要がある。これは「みんなを守るための例外」なんだ。具体的には
– 個人情報はパスワードや鍵で保管、
– 口頭で話すときも周りに聞かれない場所で、
– 共有するときは「誰に何のために伝えるか」をはっきりさせる、
というルールを守ることが大事だよ。

馬淵:アヤさん、いいね。簡単なチェックリストを教えるよ。毎回この順で書くと分かりやすい。
1. 見出し：利用者名、日付、記録者の名前
2. 状況（いつ・どこで・誰と）→事実だけを書く
3. 観察したこと（言動や様子）→具体的に（例：10時、食事を残した）
4. 利用者の言葉（あればそのまま書く）→「」で示す
5. 自分の判断や対応（どう対応したか、次にすること）
6. 必要な報告先や緊急性（誰に伝えるべきか）
7. 署名・日時
あと、書いたら自分で読み直して、読み手に伝わるか確認すると良いよ。短くても要点がはっきりしていれば役に立つ記録になるんだ。

馬淵:うん、最後に大切なことを一つだけ言うね。それは「利用者さんの人としての尊厳を守ること」。記録の中で失礼な言葉や評価だけを書くと、その人が小さく扱われてしまう。例えると、写真を撮るときに笑顔を引き出すように、事実を書きつつ相手を大切にする言葉を心がけてほしい。これがケアの基本だから、アヤさんも心に留めておいてね。

馬淵: アヤさん、いい質問だね。私は「かいごの学校」の校長、馬淵だよ。ソーシャルワークを始める道はいくつかあって、大きく分けると「社会福祉士や精神保健福祉士のような国家資格をめざす道」と「介護の現場で働きながらケアマネ（介護支援専門員）をめざす道」があるよ。難しい言葉は、たとえば「ステップアップのはしご」を登るイメージにするとわかりやすい。下の段は介護職員初任者研修（最初の基礎）、中段が実務者研修（もっと実践の練習）、上の段がケアマネの試験と資格だよ。

馬淵: 小さいうちからできることはたくさんあるよ、アヤさん。今すぐできることをクッキー作りにたとえると、材料をそろえる段階だね。具体的には、人の話をよく聴く練習、優しく声をかける練習、地域の福祉施設の見学やボランティア（保護者と一緒に）などがおすすめ。学校では福祉や保健の授業、ボランティアクラブに参加すると材料が増えるよ。高校・大学では福祉系の学科を選んだり、介護の資格講座（介護職員初任者研修）を受けたりするのが次のステップになる。

馬淵: 国家試験やケアマネ試験はゲームのボス戦みたいなものだよ。勉強と実務経験という「レベル上げ」が必要になる。社会福祉士や精神保健福祉士は大学で学んでから国家試験に合格する必要がある。一方でケアマネは、介護の現場で一定の年数（数年）の実務経験を積み、実務者研修を受けてから試験を受けるのが一般的だよ。ひとつひとつ小さな問題を解いていけば、だんだん慣れてクリアできるようになる。焦らず一歩ずつ進むことが大事だよ。

馬淵: もちろん女の子でもなれるよ、アヤさん。ソーシャルワークやケアマネは性別には関係ない職業だよ。お年寄りと話すのが恥ずかしいときは、まずは短いあいさつや「今日はどう？」って一言から始めるといい。これを繰り返すと自然に慣れてくる。慣れないことは小さなステップを積むことで克服できるよ。たとえば、最初は質問を一つ決めて聞く練習をして、それができたら次は違う質問、という風に少しずつレベルを上げていくと安心だね。

馬淵: すぐにはならないけれど、道のりは楽しいよ。たとえば介護職からケアマネになるルートだと、まず基礎の研修を受けて現場で数年働き、その間に実務者研修を受けて試験を受ける、という流れになる。大学で社会福祉士をめざす場合は、大学での勉強と国家試験が必要だから、時間はかかるけれど、その分学べることも多い。大切なのは一歩ずつ経験を積むこと。時間をかけてじっくり成長するイメージで考えてみてね。

馬淵: いいね、まとめよう。今すぐできることは
– 人の話をよく聴く練習（家族や友達と練習）
– 地域のボランティアや施設見学（保護者と一緒に）
– 福祉や介護の本や記事を読むこと
将来に向けては
– 高校・大学で福祉や看護、保健を学ぶ
– 介護職員初任者研修などの基礎研修を受ける
– 実務経験を積んで実務者研修、ケアマネ試験へ進む
という流れだよ。アヤさんが興味を持っていること自体がとても大事だから、楽しみながら少しずつ進んでいこうね。何か他に聞きたいことある？