クレジットカード
LINE
LINE

ケアマネの資格が廃止されるってホント?真相やケアマネージャーの将来性について

ケアマネージャーは介護業界の資格の中でもよく認知されている資格です。

しかし、最近いくつかの理由から、「ケアマネの資格が廃止されるのではないか」という噂があります。

この記事では、ケアマネ資格廃止の噂が真実なのか、ケアマネージャーの将来性などについて紹介します。

ケアマネージャー(ケアマネ)とは

ケアマネージャー(ケアマネ)とは

ケアマネージャーとは、要介護者が必要な介護サービスを受けられるようにプランを構築したり、サービス事業者との調整を行ったりする職種です。

介護が必要な人の役に立てるのに加え、利用者と事業者間の橋渡し役としても非常に重要な役割を担います。

 

今後ますます加速することが予想される高齢化社会において、介護は欠かせないサービスです。

そのため、今後の社会に必要不可欠な存在と言えるでしょう。

ケアマネ資格は廃止されるのか

介護現場に不可欠な存在であるケアマネですが、一部ではケアマネ資格廃止の噂が出ています。

しかし結論を言うと、ケアマネ資格は廃止されません。

現在の日本の制度上、要介護者が介護サービスを受けるには、「ケアプラン」を立てた上で行う必要があります。

このケアプランの立案はケアマネージャーが担っているため、制度が根本から変わらない限りケアマネが廃止されることはないでしょう。

 

現在ケアマネージャー資格取得を目指している方は、安心して取得を目指すことができます。

ケアマネ資格が廃止されるという情報が出た原因

ケアマネ資格が廃止されるという情報が出た原因

ケアマネ資格は現状廃止されないことが理解いただけたと思います。

ではそもそも、なぜそのような噂が立ったのでしょうか。

ケアマネ廃止の噂は、いくつかの複合的な要素が絡み合って発生したと考えられます。

受験者数の減少

ケアマネージャーは、2018年に受験資格が厳格化してから受験者数が減少しました。

2017年までは、「ホームヘルパー2級等を保有し、5年介護実務経験がある人」や「無資格でも10年実務経験がある人」は誰でも資格を受験できました。

しかし2018年以降は、「生活相談員」など、ある特定の資格を保有し、類する業務経験が5年以上ある人が受験資格を得られるように変更されました。

 

これに伴ってケアマネになる人が減少し、資格そのものが無くなるのではないかと噂が立ったと思われます。

法改正

2018年は、受験資格が変更されただけでなく、介護保険法の改正もありました。

改正により、ケアマネジメントの質向上を図るべく、事業所の管理者が「主任ケアマネージャー」しか行えないように厳格化されました。

 

主任ケアマネージャーはケアマネとしての実務経験が5年要る資格のためハードルが高く、対応できない事業所が多くありました。

その混乱が噂に発展したようです。

 

その後の議論により措置が2027年3月まで延長されたことで主任ケアマネージャーの資格を保有する人の割合が増え、事態は収束に向かっていると思われます。

ケアプランの有料化

ケアプランは現在無料で利用できます。

しかし、介護の担い手不足や高齢化による介護ニーズの増加に伴い、ケアプランを有料化するか否かの議論が行われています。

 

有料化により、利用者が減少し、介護職が衰退するのではないか、という噂に発展しました。

現在はケアプランの有料化は実行されていませんが、今後の動向を注意する介護職関係者は多いでしょう。

将来AIにとって代わられる可能性を論じる人も

2013年にオックスフォード大学の研究者が「アメリカで10~20年内に労働人口の47%が機械に代替可能」と発表したように、昨今のAIの進化により多くの職業が将来的に無くなるのではないかという不安が広がりました。

実際に、部品組立などの単純作業や事務仕事など、機械やコンピュータが得意とする領域に関しては、既に自動化やAIに任せる流れもあります。

 

これに伴い、介護職やケアマネージャーの仕事もAIに取って代わられるのではないかと噂が立ちました。

ケアマネの将来性

ケアマネの将来性

現状ケアマネ資格が廃止されることはないということがお分かりいただけたでしょう。

しかし、AIなど先端技術が発展し、人間の仕事も変化してきている情勢の中で、ケアマネが今後どうなるのか気になる方も多いのではないでしょうか。

 

ここからケアマネの将来性について解説します。

受験数・合格率が増加している

2018年の受験資格変更の際は、資格取得基準の厳格化に伴い受験者も減少しましたが、月日を経るごとに受験者数は回復傾向にあります。

 

受験者数
2018 49,332
2019 41,049
(中略) (中略)
2022 54,406
2023 56,494

【参考】第26回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について(厚生労働省)

 

表から、法改正で一時減少した受験者数が、年を重ねるごとに増加していることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

この傾向から、今後もケアマネを受験する人はいなくならないと考えられます。

 

【合わせて読みたい記事】

ケアマネ試験の合格率とは?難易度や合格基準、勉強法について

処遇改善が進んでいる

ケアマネージャーは、介護現場に不可欠な仕事です。

しかし、給与や待遇が仕事内容に見合っていないとする現場の不満も多く存在しています。

そのような現状を受け、厚生労働省はケアマネージャーの給与水準の改善や職場環境の改善などの取り組みを進めています。

 

実際、2021年には居宅介護支援の基本報酬が1.7~1.8%引き上げられるなど、処遇改善が行われており、今後もケアマネージャーが働きやすい環境づくりが加速すると言えるでしょう。

 

【参考】介護人材の処遇改善等(厚生労働省)

AIには代替できない仕事内容である

技術革新やAIの発展の影響により、工場での単純作業や荷物の運搬などがロボットに代替されたり、データ分析や事務作業をAIが行う動きは今後も加速するでしょう。

 

しかし、介護の仕事は感情を持つ人間でしかできない仕事です。

介護現場の中でも特にケアマネは、要介護者の気持ちを汲み取り、適切なケアプランを作成する必要があります。

 

そのため、ケアマネは今後も人間が行うべき仕事として残り続ける将来性の高い仕事と言えるでしょう。

高齢化社会の加速でニーズが高い資格

多くの方がご存知の通り、現在の日本は高齢化が急速に進行しています。

実際、介護保険制度において要介護・要支援の認定を受けた要介護者の人数は平成30年度には645.3万人と平成21年度から175.6万人も増加しています。

 

高齢者の割合は今後も増え続けるため、要介護者が増える流れも継続することが予想されます。

そのため、介護プランの立案を行うケアマネは今後もますます需要が高まる資格と言えるでしょう。

 

【参考】第1章 高齢化の状況(第2節 2)(内閣府)

 

国家資格化や資格失効条件緩和の可能性も

2024年現在、ケアマネージャーは民間資格の扱いです。

しかし、「日本介護支援専門員協会」というケアマネージャーの処遇や労働環境改善に取り組む団体が、ケアマネの国家資格化すべきという意見を表明するなど、ケアマネの地位向上の動きが活発です。

この動きから、今後ケアマネが国家資格となり、さらに待遇が改善されたりニーズが高まったりするかもしれません。

 

また、現在5年ごとに資格更新が必要ですが、日々忙しいケアマネにとって負担になっていることから、資格失効条件を緩和すべき、という声も上がっています。

失効条件が緩和されれば、ケアマネを目指す人も増えることが予想されます。

ケアマネになる流れ

ケアマネになる流れ

ケアマネージャーになるには、試験に合格するだけでなく、試験を受けるための実務経験や、試験後の研修などいくつものステップを踏む必要があり複雑です。

 

  1. 実務経験を積み、受験資格を得る
  2. 試験を受験・合格する
  3. 介護支援専門員実務研修を受ける
  4. 研修終了証明書を受け取る

 

【合わせて読みたい記事】

ケアマネジャー(介護支援専門職)のなり方とは?受験資格や合格までの流れについて

実務経験を積み、受験資格を得る

ケアマネの資格試験は所定の実務経験を積んだ人しか受験できないため、まずは実務に従事する必要があります。

「医師や理学療法士など特定の国家資格を保有し5年以上かつ900日以上の実務経験を積む」または「生活相談員などの相談援助業務に5年以上かつ900日以上従事する」ことが条件です。

試験を受験・合格する

受験資格を満たしたら、介護支援専門員実務研修受講試験を受けましょう。

申し込みの際に、受験資格があることを証明する「実務経験見込証明書」を提出する必要があるので各自用意してください。

介護支援専門員実務研修を受ける

試験に合格できても、すぐケアマネになれるわけではありません。

試験に合格後は、介護支援専門員実務研修という合計87時間の研修をうける必要があります。

ここでは、ケアプランの作成について講義と演習を交えて本番を想定して練習します。

研修修了証明書を受け取る

研修を無事終え、技術が身についていると認められれば研修修了証明書の受取資格を得られます。

研修に合格できたら、研修修了証明書の交付を行うとともに介護支援専門員証の交付も行いましょう。

これで晴れてケアマネージャーとしての第一歩を踏み出すことになります。

ケアマネ資格を取るなら通信講座がおすすめ

ケアマネ資格を取るなら通信講座がおすすめ

ケアマネージャーの資格を取得するには、前述した実務経験などを積んで受験資格を得た後、年一回行われる試験に合格する必要があります。

ケアマネの試験は合格率が約20%と難易度の高い試験のため、入念に対策をする必要があります。

独学でも取得可能ですが、通信講座を使って勉強することでより効率的に合格を目指すことができるでしょう。

どのスクールに通うか迷った際は、「ケアマネ受験対策講座」がおすすめです。

ケアマネ受験対策講座は合格率約20%の試験の中で2022年度の合格率69%という好成績を出しています。

DVDとオリジナルテキストを使う講座のため自分のペースで学ぶことができるのに加え、定期的に勉強の進捗や達成度をチェックしてくれるので、挫折しにくい仕組みとなっています。

まとめ

ここまで、ケアマネ資格廃止の噂が真実なのか、ケアマネージャーの将来性などについて解説しました。

ケアマネージャーは、今後の社会に不可欠な職種であることや、政府主導で処遇改善が進められています。

そのため将来性は非常に高いと言えるでしょう。

 

ケアマネージャーになるには、実務経験を積むことはもちろん、難易度の高い試験に合格しなければなりません。

独学で勉強することが難しい、という方は、豊富な合格実績を持っており受講者へのきめ細やかな勉強支援が強みの「ケアマネ受験対策講座」がおすすめです。